ゲーム性能はやや苦手な傾向
さてここから先はゲーミング性能についても考えてみる。CPUの性質上メガタスク状態における性能も見たかったが、今回は純粋にゲームだけを動かした時のフレームレートで比較したい。
まずは「Call of Duty: Modern Warfare」を使用する。解像度は1920×1080ドット、画質は最高画質だがレイトレーシングは無効とした。シングルプレイヤー用ステージ“ピカデリー”におけるフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
ここでは全コア5GHz動作のCore i9-9900KSが意地を見せトップに立ったが、平均fpsではどのCPUも僅差であるといえる。ただRyzen 9 3950Xはその中でも微妙にフレームレートが出ていない。ゲームだけ遊ぶのであれば、Ryzen 9 3950XはRyzen 7 3800Xよりも少しだけ劣るようだ。
CPU負荷の極めて高い「Assassin's Creed Odyssey」でも試してみた。画質は“最高”とし、ゲーム内のベンチマーク機能を利用して計測した。
このゲームの最低/最高fpsは割とブレやすいので、平均fpsを中心に見るとよいだろう。このゲームではRyzen 9 3900とCore i9-9900KSが最も高く、Ryzen 9 3950Xは3900Xよりもフレームレートが出にくい傾向が見られた。ただこのゲームはややフレームレートのブレが出やすいため、CPUでの差は“あるかないか微妙な状態”と考えるのがベターだと感じる。
最後に最新作「Red Dead Redemption 2」でも試してみたい。やたら重いと評判のゲームだが、CPUの違いでどの程度変わるのだろうか?
今回のテストではAPIをVulkanに、各設定を一番重く設定した(ただしMSAAはx4)。これもゲーム内のベンチマーク機能を利用して計測している。
最低fpsが11fpsと極めて重いベンチマークであることが分かる。平均fpsを見るとトップ2はインテル製CPUで、Ryzen勢はほぼ同レベルだが微妙に遅いといったところ。ここでもRyzen 9 3950Xは3900Xに負けているので、ゲーム単体プレイ環境では16コア32スレッドのCPUは決定打にはならないといえそうだ。

この連載の記事
- 第336回 4TBの大容量高速ポータブルSSD「Crucial X6」の実力を検証 2GBのファイルコピーが約4秒と爆速
- 第335回 Core i9-11900K、Core i7-11700K、Core i5-11600K速攻検証!Ryzenからシングルスレッド最速を奪還
- 第334回 WQHDゲーミング向けGPU「Radeon RX 6700 XT」の実力を試す【前編】
- 第333回 「Precision Boost OverDrive 2」でのOC方法を解説!Ryzen 5 5600Xの性能を引き出す設定は?
- 第332回 Samsung初のDRAMレスM.2 SSD「980」の実力は?
- 第331回 GeForce RTX 3060速報レビュー!VRAM 12GB&Resizable BAR対応のメインストリームGPUを検証
- 第330回 Radeon RX 6800 XTの性能を最も引き出せたCPUをゲーム12タイトルで検証する
- 第329回 Samsung のPCIe 4.0対応SSD「980 PRO」に2TBモデルが登場、その実力を他の2TBモデルと比較検証
- 第328回 Cyberpunk 2077に最適なGeForceはどれ?レイトレーシング最高画質で比較してみた
- 第327回 3年ぶりのモデルチェンジでSamsung「870 EVO」が最強の2.5インチSSDに
- 第326回 Cyberpunk 2077最高画質プレイに必要なRyzenとRadeonの組み合わせについて考える
- この連載の一覧へ