2画面スマホならではの弱点もある
とはいえ、フリップカバー式デザインには弱点もあります。2画面を使わないときはカバー、すなわち2枚目のディスプレーを裏側に折りたたむことで片手持ちできるのですが、背面のカメラが隠れてしまうのです。フロントカメラ利用は問題ないものの、風景の写真や食事を撮影したいときはカバーを開いた状態にしなくてはなりません。
筆者は初代2画面スマートフォンの「V50 ThinQ」を使っていますが、本体サイズが若干大きくなるものの2画面の利便性は高く満足しています。しかし、メインカメラの利用時だけは不満が残ってしまうのです。このあたりは使い方を工夫すればよいでしょうし、しっかりメインカメラを使いたいときはデュアルスクリーンカバーを外してしまえばいいのです。
さて、この初代となるV50 ThinQは、本体背面の専用端子を使ってデュアルスクリーンカバーとの電気接続をしていました。ですが、この構造は本体の基盤に端子を増やす必要がありますし、汎用性がありません。
一方、G8X ThinQはUSB Type-C接続としたことで、今後さらなる拡張性が期待できるかもしれません。その中でも筆者がぜひ出してほしいと思っているのがノートPC型のディスプレーを備えたドッキングステーションです。ゲーミングPCメーカーのRAZERが製品化をはたせなかった「Project Linda」のようなドッキングステーションが、G8X ThinQの拡張アクセサリーとして出てきたら、ノートPCがなくてもある程度の作業ができるでしょう。
LGは1kgを切る超軽量のノートPC「gram」シリーズを出しています。そのgramと同じデザインのドッキングステーションが出てくれば、普段カバンの中にいれておいても重さは気にならないでしょうから、いつでもどこでも持ち出せます。
サムスンもファーウェイも外部ディスプレー接続機能を強化し、スマートフォンさえあればノートPCがなくとも仕事もできてしまう環境をユーザーに提供しています。LGもせっかくのディスプレー拡張機能を商用化したのですから、同じような機能の搭載とドッキングステーションの開発をぜひお願いしたいもの。G8X ThinQは「LGのスマートフォンが欲しい!」と久しぶりに思わせてくれる新製品ですが、消費者をさらに虜にする製品を今後も出し続けてほしいものです。
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