クルマやバイクとスマートフォンを連携させ、スマホアプリからカーナビ(車載機)を操作できる、オープンソースの国際標準規格SDL(SmartDeviceLink:スマートデバイスリンク)。先日、SDL対応カーナビが標準搭載されたトヨタの新型カローラが発表された。また、SDLがサービスインされたLINEカーナビも話題を集めている。
現在、「スマートフォンとクルマをなかよくする SDLアプリコンテスト2019」が開催中だ。このコンテストでは、エンタメアプリやドライブを楽しむためのアプリ、業務用アプリなど、SDLに対応する様々なアプリを募集している。アプリは四輪と二輪の両方を対象にしており、応募締め切りは10月31日となっている。
情報交換や質問ができるハッカソン、モクモク会
SDLアプリは、一般的なAndroidやiOS用のアプリケーションとして開発、SDLの機能を呼び出すことで、カーナビなど車載器でアプリを操作できるようになる。そのためのクラウド上のシュミレーターやハードウェアの開発キットが用意されている (コンテストはクラウド上のシュミレーターの動作を示す動画で応募可能)。
何が言いたいかというと、今までアプリをつくったことがある人やプログラミング経験者なら、それほど苦労せずにSDL対応アプリをつくれてしまうのだ。参考となる記事も書かれている(Ascii.jp「スマホと車・バイクを連携させる新規格SDLのすべて」)。
しかしながら、開発に不安な人や、普段は忙しくて手が動かせない人は、モクモク会、ハッカソンに参加してみよう。モクモク会は10月7日(月)と18日(金)に東京で、10月18日(金)に大阪で開催される。参加者同士で情報交換できたり、アドバイザーに技術的な質問することも可能だ。ハッカソンは10月19日(土)、20日(日)の2日間、広島で開催される予定だ。
SDLアプリ モクモク会@東京(1)
- 日時:10/7(月)16:00~18:00 19:00~21:00
- 会場:角川アスキー総合研究所 五番町オフィス
- https://lab-kadokawa86.peatix.com/
SDLアプリ モクモク会@東京(2)
- 日時:10/18(金)16:00~18:00 19:00~21:00
- 会場:角川アスキー総合研究所 五番町オフィス
- https://lab-kadokawa87.peatix.com/
SDLアプリ モクモク会@大阪
- 日時:10/18(金)19:00~22:30
- 会場:角川アスキー総合研究所 大阪支社
- https://lab-kadokawa85.peatix.com/
ハッカソンでアプリ作って、SDLアプリコンテスト2019に応募しよう!
- 日時:10/19(土)、20日(日)、10:00~19:00頃
- 会場:イノベーション・ハブ・ひろしまCamps
- https://hmcn.connpass.com/event/143901/
SDLアプリコンテストでは、グランプリには賞金50万円と副賞が、特別賞5作品には賞金10万円が贈呈される。多くの企業担当者がコンテストの会場に足を運んでおり、コンテスト後の懇親会で「うちの会社に来ない?」と誘われた人もいるという。
まだ間に合うSDLアプリコンテスト
冒頭でも少し触れたが、2019年9月9日にリリースされたLINEカーナビは「スマホ向けの無料カーナビアプリ。アプリ単体でも使用できる。スマホと車載器を連携するSmart Device Link(SDL)にも対応するので、車載器に接続しての使用も可能。トヨタ自動車のナビゲーション基盤とClovaを統合したため、話しかけるだけで目的地の天気確認、音楽再生、LINEメッセージの送受信、目的地の検索などができる」(Ascii.jp「LINEカーナビを利用してみたいのは9割以上」 より)というものだ。SDLをまだ知らない人もいるかもしれないが、今後はさらなる盛り上がりが期待される。
過去のさまざまなプラットフォームを見ると早くからかかわった人にチャンスがある。コンテストの応募締め切りまで、あと1か月。いや、まだ1か月もある。ぜひコンテストにご応募を!
「クルマとスマホをなかよくする SDLアプリコンテスト2019」
主催:SDLアプリコンテスト実行委員会(事務局:角川アスキー総合研究所)
協力:SDLコンソーシアム日本分科会、株式会社ナビタイムジャパン
後援(予定):独立行政法人国立高等専門学校機構、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会ほか
募集期間:2019年7月上旬~10月31日(木)24:00
募集内容:エミュレーターか開発キット上で開発したSDL対応アプリ(既存アプリの移植、新規開発)
募集対象:年齢、性別、国籍等不問。個人・チームどちらでも応募可
応募方法:プレゼンシートと動作解説動画をWebフォームで応募
審査:審査員が新規性、UX・デザイン、実装の巧みさ等で評価
最終審査会:2019年11月22日(金)
審査員:本純一(東京大学情報学環教授)、川田十夢(AR三兄弟長男)、鈴木朋子(ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー)、他
グランプリ:賞金50万円+副賞
特別賞(5作品):賞金各10万円
公式サイト:http://sdl-contest.com/

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