質問1:「GS65」や「GF63」の導入前に感じていた課題や導入に至った背景を教えてください
当校でも2018年度からゲーミングノートPCを導入していますが、重さが課題でした。学生は一般的な会社員と違い、毎日PCをカバンに入れて登校してくるので、軽いに越したことはありません。また、故障の多さも気になっていました。特に2018年度は日本工学院に導入したマシンで無線LANが使用できなくなることが多く発生しました。PCが使えないと学習の妨げになるので、安定性の高いマシンを選びたいと思っていました。
また、2018年度に導入したゲーミングノートPCは、キーボードの配列が一般的なPCとはかなり異なっているのも問題としてありました。「¥」キーの位置が違っていたり、「Shift」キーがやや小さいなど、普通のPCに慣れていると戸惑う部分が多くありました。入学後に初めてPCを触る学生も多いので、戸惑うことはないかもしれませんが、卒業後に別のPCを買うと苦労するかもしれないので、特に注意しました。
質問2:MSIのノートPCを選んだ決め手を教えてください
もともと私は「GS65」や「GF63」を導入する前から、CEDECや東京ゲームショウなどの展示ブースでMSIさんと名刺交換をしています。ハイエンドな機種は値段もそれなりにしますが、ハイスペックな割に薄くて軽い、魅力的なマシンを多く扱っているなという印象でした。
導入するマシンを決める際には、購買部の有隣堂さんから各メーカーの機種を提案してもらい、検証を行なった上で最終決定をしています。一番の決め手は、やはり重さです。唯一2kgを切ったゲーミングノートPCということで、MSIさんが第一候補になりました。性能面は、授業で使うプログラムを実際に動かして私が検証していますが、十分に要件を満たしています。2年次以降は授業でVRゲームを作る学生もいます。そのため、ハイエンドモデルはVR Readyの「GS65」を用意してもらいました。
もちろん、予算をかければ性能はいくらでも上がりますが、学生が購入するマシンなので価格とのバランスも重要です。性能面は昨年導入したゲーミングノートPCでも十分でしたが、やはり「GS65」や「GF63」は軽いという点が決め手になりました。
そして「GS65」や「GF63」は例年以上にマシンを直接触って検証しました。先ほど話したキーボードの配列なども、実際に叩いてみると初めて気付く部分があります。プログラミングでよく使うキーが変な場所に配置されていないかなどは細かく確認しています。また、拡張性もひと通り確認しました。今は拡張性が低い薄型軽量のマシンも増えていますが、授業ではUSBメモリーでソフトをインストールしたりHDMIでプロジェクターに投影する機会なども多いので、必要なポートが揃っているかをチェックしました。結果としてどちらも問題がなかったので、安心して導入できました。
質問3:導入後の成果や手応えはいかがでしょう?
導入前に懸念していた故障は今のところほとんど発生していません。こればかりは、実際に使ってみないとわからない部分ですが、安心しました。性能面も全く不満はありません。1年生は今のところ2Dのゲームしか作っていないので、性能をフルに発揮する機会はありませんが、一度授業中に数万個のキャラクターを動かしたところビクともしなかったので、どうすればリソースを使い尽くせるのかと思ったくらいです。一点だけ挙げるとすれば、性能が良すぎて困ったことはありました。導入前に確認しておけばよかったのですが、「GS65」はモニターのリフレッシュレートが144Hzで、60Hzに合わせて作っていた教材を一部変更して対応したことがありました。それ以外はほとんど問題ありません。
そして、学生からは「マシンが重い」という声を一切聞かなくなりました。本体とACアダプターの総重量が、昨年度の3.2kg(2.6kg+0.6kg)から今年度は2.39kg(1.88kg+0.51kg)になっているので、持ち運びは楽だと思います。また、キーボードがピカピカ光るのも学生はうれしいようですね(笑)。私自身も「スタイリッシュで格好いい筐体だな」と思います。
個人的な意見ですが、来年は当校でエントリーモデルとして導入している「GF63」を、別のMSIマシンにしても良いかもしれないと思いました。私は個人でMSIの「PS42」を購入しているのですが、GPUも搭載しているので性能的には授業に十分耐えられます。「GF63」より薄型軽量で価格も安いので、学生の負担をさらに減らせると思います。日本工学院 蒲田キャンパスとの兼ね合いもありますが、来年は引き続きVR Readyのハイエンドモデルと、「GF63」より薄型軽量なエントリーモデルも検討したいと思いました。
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