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スマホと車・バイクを連携させる新規格SDLのすべて 第1回

ヒトと車両の関係を変える新世代規格

スマホと車・バイクを「便利なまま」つなげるSDLって知ってる?

2019年08月09日 11時00分更新

文● 柴田文彦 編集●村山剛史/アスキー編集部

提供: SDLコンソーシアム

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Q:Car PlayやAndroid Autoとの違いは?
A:SDLはスマホやOSに依存しないので公共性が高い!

 SDLの仕組みを聞いて、AppleのCar Playや、GoogleのAndroid Autoを思い浮かべる人も多いだろう。確かに大きな目的を考えれば、これらはほぼ共通するものを持っている。コンセプトや実現方法には違いがあっても、車・バイクとスマホを組み合わせて使うという点では、動作環境としても大きな違いはない。

 ただし、Car PlayやAndroid Autoが、スマホのメーカー、あるいはそのOSメーカーが主導する規格であるのに対し、SDLは多くの自動車メーカー、車載器メーカー、ソフトウェア会社、アプリ事業者などが参加するコンソーシアムが主導する規格となっている点は、大きな違いだ(図2)。

図2 SDLは、車メーカー、機器メーカー、ソフトウェア企業、アプリ事業者などが参加するコンソーシアムによって運営されている

 同じようにスマホと車を接続するとしても、Car PlayやAndroid Autoは、スマホのプラットフォーマー側からのアプローチであるのに対し、SDLは車・バイクメーカーなどからのアプローチということになる。この部分に関して言えば正反対となっている。

 この違いが、規格としての性格や、最終的にできることの違いに影響する面もある。また、そうした違いがあることで、SDLとCar Play、あるいはSDLとAndroid Autoは、必ずしも競合するだけではなく、ある意味補完的な関係となることも考えられる。

 スマホのメーカーやOSとは直接関係のないコンソーシアムが主導する規格のメリットとして、スマホのハードウェアやOS、そしてビジネス上の利害関係に依存しないという点は重要だ。

 現在のSDLは、スマホのOSとしてiOSとAndroidの両方をサポートしている。もし将来、別のOSが一般的になるようなことがあれば、SDLはそれもサポートする可能性が高い(図3)。つまりスマホ側が主導する規格に比べて、公共性の高いシステムを提供できる可能性が高く、将来性も期待できるのだ。

図3 SDLの最大の特徴の1つは、特定のスマホの機種、OSに依存しないこと

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