USBデバイスについて調べたくなることがある。簡単な方法としては、コントロールパネルのデバイスマネージャーがあるが、デバイスを探す場合は目視となるため、どうも面倒なことが多い。最近では、ラップトップやタブレットなどの内蔵デバイスもUSB接続になっていることがあり、マウスやキーボードのようにケーブルがつながっているものだけがUSBデバイスとして存在するわけでもない。
USBデバイスをコマンドラインで調べる
コマンドラインから簡単にUSBデバイスを調べるには、PowerShellのGet-CimInstanceコマンドが利用できる。このとき、以下の表のようなクラスを指定することで各種のUSB関連情報を得ることが可能だ。
まず、すべてのデバイスは、「Win32_PnPEntity」クラスで列挙できる。具体的には、
Get-CimInstance Win32_PnPEntity
とすればよい。ただし、これでは、多数のデバイスに対して大量の情報が出てしまうので、なにがなんだかわからない。こういう場合には、out-gridviewコマンドを使うと別ウィンドウに一覧として表示が可能だ。
Get-CimInstance Win32_PnPEntity | Out-GridView
「Out-GridView」は、別ウィンドウにオブジェクトの配列を表示するもの。ほとんどのコマンドに対してパイプ記号“|”に続けて「Out-GridView」と指定することで別ウィンドウに情報を表示できる。
次にUSBというキーワードを含むデバイスの名前(Caption)だけを表示させてみる。それには、
Get-CimInstance Win32_PnPEntity | Where-Object {$_ -like "*USB*"} | Select-Object Caption
とする。2つめの「Where-Object {$_ -like "*USB*"} 」は、USBという文字列を含むデバイスを探し、3つめの「Select-Object Caption」は、そのデバイス情報のうち「Caption」だけを表示させるものだ。オブジェクトに多数のプロパティがある場合、“Select-Object”で特定のプロパティだけを出力させることができる。前述のようにこの部分を“Out-GridView”に変えてもいい。
2つめのコマンドのダブルクオートの中を書き換えることで、他のキーワードで検索することも可能だ。たとえば、マウスやキーボードは、USBデバイスであっても「HID」(Human Interface Device)というキーワードが付く。このため、HIDデバイスだけを表示させたければ、
Get-CimInstance Win32_PnPEntity | Where-Object {$_ -like "*HID*"} | Select-Object Caption
とすればよい。なお、キーワードの前後のアスタリスクはワイルドカード文字だ。
今度は、特定のデバイスを探してみる。以下のコマンドは、キーボードデバイスを列挙するものだ。
Get-CimInstance Win32_PnPEntity | Where-Object {$_ -like "*Keyboard*"} | Select-Object Caption
この連載の記事
-
第428回
PC
Google/Bingで使える検索オプション -
第427回
PC
WindowsのPowerShellのプロファイルを設定する -
第426回
PC
WindowsでAndroidスマホをWebカメラにする機能を試した -
第425回
PC
無料で使えるExcelにWord、Microsoft 365のウェブ版を調べた -
第424回
PC
Windowsの基本機能であるクリップボードについてあらためて整理 -
第423回
PC
PowerShellの今を見る 2つあるPowerShellはどっち使えばいい? -
第422回
PC
Windows 11の目玉機能が早くも終了、Windows Subsystem for Android(WSA)を振り返る -
第421回
PC
進化しているPowerToys LANで接続したマシンでキーボード/マウス共有機能などが追加 -
第420回
PC
Windowsプレビュー版に搭載されたsudoを試す -
第419回
PC
Windows Insider Previewが変わって、今秋登場のWindows 11 Ver.24H2の新機能が見えてきた? -
第418回
PC
Windows 11のスマートフォン連携は新機能が追加されるなど、いまだ進化している - この連載の一覧へ