電源ユニット用スペースの構造が新しい
強化ガラス製の左側板を外すと、PCケース内部にアクセスできる。マザーボードやビデオカードを組み込むエリアと、電源ユニットなどを組み込むエリアが上下に仕切られた構造で、5インチベイは装備しない。そのためマザーボードやビデオカードなどのメインパーツは、かなり広い空間でゆったりと組み込める。
天板とマザーボードの隙間は実測値で約5.5cm確保されており、水冷用のラジエーターを組み込んでも余裕はありそうだ。また今回はサイズのサイドフローCPUクーラー「虎徹MarkII」を組み込んだが、天板近くのスペースがゆったりと取られていることもあり、裏面配線を通して引き出したEPS12Vケーブルはラクに組み込めた。
電源ユニットは、カバーで覆われた底面のエリアに組む込む。磁石で固定されているカバー上面を外すと、電源ユニット用のエリアにアクセスできるという構造だ。
スチールの保護カバーで完全に覆われた一般的なタイプと比べると、組み込む作業やケーブルの整理、拡張作業時などのメンテナンスがラクに行える。この構造は、ほかのPCケースでも取り入れてもらいたいと感じた。
電源ユニット用のスペースに、FPSの電源ユニット「PT-550M」(奥行きは16cm)を組み込んで見ると、前面近くに装備する2.5/3.5インチシャドーベイとの隙間は実測値で約7.5cmだった。シャドーベイは外したり、前面側にズラしたりできないタイプなので、これ以上スペースは広がらない。
ケーブル直付けの電源ユニットでは、余ったケーブルをこのスペースに隠す必要があるため、今回のような奥行き16cmクラスまでが適正だろう。プラグインタイプの電源ユニットで、余るケーブルが少ないなら18cmクラスまでが適正サイズのように思われる。
裏面配線用のスペースは、実測値で2.8cm確保している。スタンダードなPCケースとしては余裕を持った設計であり、太い電源ケーブルを雑に整理しても、右側板が閉じられなくなるようなことはなかった。
LEDファンを搭載するPCケースでは、裏面に多数のケーブルが集中する傾向がある。専用ケーブルとファン/LEDハブを使ってシンプルに接続できるCMT520でも、普通のPCケースに比べれば煩雑なのは確かだが、各所に用意されているフックと結束バンドを使えばスムーズに整理できるだろう。