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[寄稿] わが家の子育て:

子どもを怒鳴ってばかりの母親を変えた1冊の本

2019年06月20日 16時00分更新

文● 松下

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 今年で5歳になる子どもがいます。

 いつも怒鳴ってばかりだったわたしが変わったのは、子どもが4歳のころでした。

●幼稚園児あるある「行きたくない!」が始まった

 子どもは気が弱いタイプの男の子。幼稚園に行くのをいやがり、毎朝ぐずっていました。

 当時は引きずったり抱えたりで、無理やり登園。どんなに泣き叫んでも幼稚園に置いて帰りました。

 先生にも子どもにも、いつも罪悪感でいっぱいでした。

 毎朝続くイライラに、悶々と悩むわたし。

 見かねたママ友が、本を貸してくれました。

 ママ友はいつもニコニコ、怒鳴っているところを見たことがありません。きっとここに秘密があるんだ! と、夢中で読みました。

●育児がうまくいっているママ友の秘密

 ママ友が貸してくれたのは、モンテッソーリ教育の本で、「育ちを待つ」という考え方。

 「無理強いしない、できるようになるまで待つ……」

 そんなの無理でしょ! と思うことばかりが書いてあります。

 特に新鮮だったのが、こちらの部分。

 「子どもは小さい人。上から目線ではなく、一人の人間として、尊敬の気持ちを持って接しましょう」

 たとえば友達が座り込んでいる時、無理やり腕を引っぱって、連れていったりしませんよね。

 「どうしたの? 具合でもわるい?」と聞くのがふつうです。

 子どもに対しても、同じようにしていこう、という考え方に、目からウロコが落ちました。

●「待つ」ができたら、わたしも子どもも安心した

 次の日、いつものように、朝からぐずります。

 怒鳴りたいのをぐっとこらえ、落ち着いて「そう、行きたくないの」とうなずきました。

 いつも不安そうな顔をしている子どもの顔が、なんとなくゆるみます。

 また同じようにぐずるのですが、「そうなんだね、行くのがいやなんだね」とうなずいて聞くたびに、だんだんほっとした顔に変わっていきました。

 「幼稚園がいやなんだね」と言うと、「ちがう、○○くんがたたいてくる」と言います。

 初めて聞いた話で、問いつめたいのをぐっとこらえて、またうなずきました。

 「○○くんが、たたくんだね」「うん、痛いからいやなの」

 「そうだよね、痛いのはいやだね」「いやだ。だから、行きたくないの」

 こんな感じで、今まで話そうとしなかった「幼稚園に行きたくない理由」を教えてくれました。

 あとは園にお任せして、ぐずらずに通えるようになりました。

●のんびり待っていても大丈夫

 「叱る」とは、目下の者を導くこと。叱ることには、しっかりした上下関係があるのです。

 わたしはどうしても、自分が「子どもより上」だとは思えません。

 叱っている最中、いつもなんだか落ち着かないなと思ったら、そこだったのか! と気がつきました。

 できることなら、「叱る」より、「伝える」ことをしていきたいと思います。

 その方が、「となりで見守っているよ」と、おだやかな気持ちでいられる気がします。

 トイトレもおはしもあいさつも、ものすごく心配したけど、結局できるようになったんですよね。

 あのころは「もうこの子オムツはずれないんじゃない?」と、本気で思ったりしませんでしたか?(私は思いました)

 叱る方法はいろいろですが、たまにはのんびり待ってみるのも、いいんじゃないでしょうか。

※筆者による寄稿記事です

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