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仕事に差がつく!阿久津良和「Office 365のスゴ技」 第66回

Office Insider Previewで新元号対応を確認

Excelで「令和1年」じゃなくて「令和元年」と表示させたい

2019年04月25日 14時00分更新

文● 阿久津良和 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

 Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回は新元号への対応状況に注目する。

バージョン1905で新元号への対応を確認

 本稿を執筆している2019年4月24日現在は平成だが、間もなく御代がわりを迎えて元号は「令和」となる。すでに日本マイクロソフトも特設ページを作成し、経済産業省と共に各所でセミナーを開催してきた。Office 365の新元号対応については、「最新バージョンのインストール」で対応すると同社は説明するものの、本稿執筆時点では未対応。なぜならUnicodeのベンダー共通実装であるICU(International Component for Unicode)の共通実装や、The Unicode Consortiumの計画であるCLDR(Common Locale Data Repository)の更新を待たなければならないからだ。

1.製品群を新元号に対応させるための主なスケジュール

 日本マイクロソフトは、2019年4月中旬に開催したユーザー向けセミナーで、「可能な限り2019年4月末までに新元号対応を完了することを目標に作業を進めている」と説明していたが、Office Insider向けにリリースしているバージョン1905(ビルド11609.20002)では令和に対応したことを確認した。

2.Office Insider Preview。バージョン1905で新元号に対応する予定だ

 日常生活では西暦を使う場面が多いものの、役所などに提出する書類では和暦を求められるケースがある。先方から指摘を受ける前に設定方法を確認しておこう。下記手順で表示形式を「和暦」に変更すれば新元号も表示されるが、注意すべきは過去の書類を編集する場面だ。たとえば平成時代に作成したExcelワークシートファイルの再編集時に日付を変更すると、「昭和」が「平成」に更新されてしまう。これはバージョン1904以前も含まれる仕様だが、今後も継続する予定のため注意してほしい。また、「30/1/1」と入力すると現在の和暦を取得するため、バージョン1904以前は「平成30年」となるが、バージョン1905以降は「令和30年」となる。

3.和暦を適用するセルを選択して右クリックし、「セルの書式設定」を選択する

4.分類で「日付」を選択し、「カレンダーの種類」を「和暦」に変更。最後に種類で「平成~」を選択して、「OK」ボタンをクリックする

5.新元号である「令和」に切り替わった

6.バージョン1904(ビルド11601.20072)で同一のファイルを開いた状態。新元号に未対応のため「平成」がそのまま使われる

 上記の画像を見て違和感を覚えるのが「令和1年」ではないだろうか。我々日本人としては「令和元年」という表記の方が自然ながらも、ExcelやAccessなどは現時点で互換性の観点から「1年」を使用している。この問題を回避するには令和元年期間となるシリアル値「43585」から「43831」を元年と表記するユーザー定義を設ければよい。具体的には「[<=43585][$-ja-JP]ggge"年"m"月"d"日";[>=43831]ggge"年"m"月"d"日";ggg"元年"m"月"d"日"」という記述を用いる。

7.「ユーザー定義」としてこのように記述する

8.設定を変更したセルB9のみ、「令和元年」という表記に切り替わった

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