スマートスピーカーではない、音楽専用の「Echo」が登場
アマゾンがEcho Linkの国内販売を開始、コンポを音声操作+ストリーミング対応に
2019年04月11日 03時30分更新
Amazonは4月10日、「Echo Link」(2万4980円)と「Echo Link Amp」(3万6980円)の販売を開始した。Echo Linkはオーディオ機器を、Alexa対応にするためのデバイス。アナログ(RCA)とデジタル(光/同軸)の出力を持ち、アンプにつないで使用する。サブウーファー出力やイヤホン端子も持つ。
Echo Link Ampは、Echo Linkに60Wのステレオアンプを内蔵したもので、直接スピーカーを接続できる。
Echo Link自体にはマイクを内蔵していない。使い方としては「Echo Dot」などAlexa対応のスマートスピーカーを用意し、スマホの「Alexa」アプリで「Echo Link」や「Echo Link Amp」とグループ化。そのうえで「Echo Link」や「Echo Link Amp」をそのグループの優先スピーカーに指定する。
そのうえでEcho Dotに「アレクサ、音楽を再生して」などと話しかけると、Echo Linkに接続されているオーディオ機器から「Amazon Music」や「Spotify」の音楽が流れる仕組みだ。声の操作で音量調節もできる。
またマルチルーム機能にも対応しており、「アレクサ、すべての部屋で音楽をかけて」などと話しかければ、Echo Linkに接続した機器だけでなく、使用しているAlexa対応のスマートスピーカーすべてから一斉に音を出せる。
ちなみに、Echo Linkにはデジタル(同軸・光)とアナログ(RCA)の入力端子も用意されていて、テレビやプレーヤーで再生中の音声も受けられる。
Amazonは、スマートスピーカーでありながらスピーカーをなくした「Echo Input」もリリースしている。どちらもアンプにつないで使うが役割は異なる。
Echo Inputは、Echo Dotからスピーカーをなくしたものだ(外部の機器に音声信号を出力するための、アナログ出力のみ持つ)。つまりスマートスピーカーの延長線上にある(機能削減版的なものだろう)。一方、Echo Linkは、一般的なオーディオ機器に「Spotify Connect」のような、音楽ストリーミングサービスの再生機能を追加するレシーバーなのだ(周辺機器というべきかも)。Amazonで言えば「Fire TV Stick」、他社製品で言えば「Google Home」ではなく「Chromecast」に近く、スマートスピーカーではない(要は、スマートスピーカーと連携して動く、音楽専用のスマート家電である)。
Echo Linkは、スマートスピーカーは便利だが、音楽再生機器としてみた場合、音質面で物足りないと考えている人にとって意味があるデバイスだろう(Echo DotやEcho Inputがアナログ出力を持つと言っても、ややプアな音だ)。すでにいいスピーカーや、オーディオシステムを持っており、それをうまく活用したいと思っている人は注目の製品だ。