ビジネスの裏側まで聞ける「JID 2019」 技術とアイディアの宝庫だった!
JAPAN INNOVATION DAY 2019レポート
来場受付もひと味違う!
手作り感あふれる名作も楽しめる
なお、今回の受付には、イベントレジストが提供するイベント運営者向けのオンラインプラットフォーム「EventRegist」で利用できるソリューション「KAOPASS」が採用された。
NECの顔認証クラウドサービス「NeoFace Cloud」を使ったシステムで、ユーザーは、イベントの参加申し込み時に顔写真を登録すると、顔認証で入場できるようになる。イベントの特性上、こうした技術に興味がある来場者が非常に多く、反応は好感触。
KAOPASSはいわば「テッパン」で、「このイベントにこれが展示されてるのは、すごく自然だよね」と思う人が多いサービスだろう。
そういった意味では、FutuRocketのブースのように、試作段階に近い、手作り感がまだ残っているデバイスも、IoT&H/W BIZ DAYからの流れを汲む展示と言える。
同社が展示していたセンサー付きのトイレットペーパーホルダー「カミアール」は、遠隔地からトイレットペーパーの残量を確認できるというIoTデバイス。
欧州や米国でIoTデバイスに利用されている通信規格「シグフォックス」を活用し、遠隔地から、トイレットペーパーが残っているかどうかを確認できるという。
たとえば自治体の職員が、少し離れた公衆トイレのトイレットペーパーが残っているかどうかを、毎回確認に行っているとする。このデバイスを導入すれば、庁舎内から有無を確認できるようになり、手間も時間も大きく削減できる。
こうした、現時点では一般販売するに至っていないが、アイディアが尖っていて、展開次第では世の中に影響を与える可能性があるデバイスが楽しめるのもこのイベントの魅力。
小規模な企業のブースでは、代表が自らブースに立って、自社製品をアピールしていることも多い。自身のアイディアを熱意をもって製品やサービスに反映させようとする彼らの姿勢には、来場すれば、誰しもがきっと刺激を受けるはずだ。
展示エリアだけでなく、セッションも盛況!
展示エリアだけでなく、セッションも2部構成で大いに盛り上がった。
特に「スタートアップの課題と新たな働き方」など、イベントの趣旨に乗っ取りつつ、社会全体の課題として取り上げられるテーマを絡めたセッションは人気に。展示を眺めつつ、歩き疲れたら座ってゆっくりセッションを聴くという楽しみ方ができたのも、このイベントの大きな魅力となっていた。
さらに、展示スペースの奥には商談スペースも設けられ、出展者と、出展者に興味を持った来場者や、出展者同士が、すぐに商談に移行することもできた。
今回の盛り上がりを受けて、次回はより幅広いジャンルと、新規企業の参加も期待できるかもしれない。また、このカンファレンスをきっかけとして、新たなサービスや製品が生まれる可能性も十分にあるだろう。今回参加できなかった人も、ぜひ次回は自身でこのカンファレンスの魅力を体感してほしい。