実験用のプロセッサーIBM 801が完成
後のPOWERアーキテクチャーに発展する
最終的に1978年にIBM 801は完成した。この時点ではIBM 801の位置付けは実験用プロセッサーでしかなかったが、その後IBM 3090のI/Oプロセッサー用に40MHz駆動のIBM 801が採用されたほか、1986年に発表されたIBM 9370ではメインプロセッサーとしてこのIBM 801が採用されている。
ただしこのIBM 9370に採用されたものは、System/370のCISC命令のエミュレーションのために、いろいろ命令拡張が施されていた模様で、その意味ではIBM 801の発展型という位置づけが正しいだろう。
ちなみにIBM 801そのものは何bitのCPUと表現するのが正確なのか、やや判断が難しい。アドレスは24bitで、レジスター長もやはり24bitである。値としては32bit(IBM用語ではWORD)を扱うことができるが、これは2つに分割して処理される形になる。
これで24bit幅のデータ型があれば、「24bit RISC」と表現したいところだが、あいにくそうした型は存在していない。その意味では16bit RISCプロセッサーとするのが一番妥当であろう。
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