4K動画撮影に対応したカメラ
背面には、コンパクトカメラと同等サイズの1/2.3型の約2070万画素のイメージセンサーExmor RS for mobileを採用するカメラを搭載。高精細な写真の撮影できる画像処理エンジン「BIONZ for mobile」や、F2.0の明るく広角撮影ができる「Gレンズ」を備えている点は、Xperia Z1と共通です。
しかし、Xperia Z2の大きな進化点が、4K(3840×2160ドット)動画撮影機能です。当時、4K動画を撮れる機器は非常に限られており、スマホでいち早く対応したことで話題になりました。ただし、4K動画の撮影や再生は負荷がかかり、本体が発熱するため長時間撮影にはむいていませんでした。
そのほか、MHL 3.0の出力から4Kテレビに接続することで、4K動画を再生できたり、4K動画再生中に画面をピンチアウトするとハイビジョンのクオリティーを保ったまま動画を拡大もできるなど、エンターテインメント性は非常に高かったのです。
オーディオ機能も進化した
Xperia Z2は、オーディオ機能も大幅に進化。イヤホンに付いているマイクで周囲の騒音を拾い、その騒音を打ち消す逆位相の波を発生させて騒音をカットする「ノイズキャンセリング機能」を初めて搭載したのです。
ディスプレーの上下とフレームの境目にステレオスピーカーを搭載し、横に向けると左右からのステレオスピーカーとして再生でき、ソニー独自のバーチャルサラウンド技術S-Forceフロントサラウンドにも対応して、スピーカーからの音質も大幅に向上しました。
そして、高音質化の極めつけとしてハイレゾ音源への対応。発売当初は、本体単体のみでのハイレゾ音源を再生はできずハイレゾ音源に対応したUSB-DACアンプやヘッドフォンアンプ/アンプ内蔵スピーカーといった周辺機器が必要でしたが、その後、アップデートにより本体のみでもハイレゾ音源を楽しめるようになりました。
そのほかの機能としては、フルセグを搭載してTV番組のほか、ドコモ独自の「NOTTV」を楽しめむことができたり、おサイフケータイといった日本独自の機能にも対応していました。ただし、赤外線通信は非搭載です。
Xperia Z1の登場からわずか半年という期間に、スペックの向上とともに、4K動画撮影やハイレゾ音源とノイズキャンセリングに対応と、他社に先駆けて映像と音楽といったエンタメ機能を次のステージへ引き上げたモデルがXperia Z2であり、ハイエンド志向のユーザーからは賞賛を持って迎えられた好評なモデルでした。
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