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柳谷智宣のkintoneマスターへの道 第66回

複数階層の承認フローを設定したアプリを作成

kintoneでボトムアップによる企画を実現してみる

2018年11月01日 11時00分更新

文● 柳谷智宣

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作成したアプリを早速使ってみる

 作成したアプリを早速使ってみよう。まずは従業員の鈴木さんが雨の日サービスの内容を投稿し、「提案する」を実行する。店長たちに通知が行くので、最初に読んだ人がチェックする。ここでは、まず差し戻してみよう。もちろん、無言で差し戻すと何が悪かったかわからないので、丁寧なコメントも書き込んでおくこと。

 差し戻されると、作成者に通知が行くので、コメントを読んで修正し、再度申請する。問題なければ、店長は「承認申請する」をクリックする。

従業員がイベントの提案を作成する

「提案する」ボタンをクリックして「実行」をクリックする

コメントを書いてから差し戻す

内容を修正して再度提案する

店長がOKなら「承認申請する」を実行する

 役員に通知が飛ぶ。ここでは、全員の承認が必要なので、1人目が承認してもステータスは変わらない。ほかの役員が「差し戻す」を実行すると、「未処理」になり、従業員にバトンが戻る。ここで、「却下する」をクリックすれば、即「却下」ステータスになってフローは終了。「承認する」をクリックすれば、OKとなる。

役員の承認画面。ボタンが4つあるのがわかる

あえて「差し戻す」を実行してみる

内容が修正され、また戻ってきた。OKなので、「承認する」を実行する

イベントの提案が承認された

 ここからさらにフローを追加することもできる。たとえば予算が100万円までなら今回のアプリでOKだが、100万円以上なら別途社長決裁も必要ということもできる。

 プロセスの設定画面で、「承認中」ステータスに2つのアクションを作成し、「予算」フィールドの値でボタンを変えればいいのだ。今回は、「99万9999円」以下なら前述の通り、「100万円以上」なら「承認する」ボタンの代わりに「社長決裁」というボタンを作り、「社長決裁」フローに進むようにしてみた。

予算フィールドの金額によって、表示されるボタンを変えてみた

120万円の予算だと「社長決裁」ボタンが出て、90万円だと「承認する」ボタンになった

 このように複数階層で条件分岐するような承認フローのシステムも5分で作成でき、駄目なら削除して作り直し、ということができるのがkintoneの強み。ビジネスの現場でワークフローを熟知している業務リーダーであれば、必ずや使えるアプリを作成できるはず。練習がてらに気軽に作ってみて、同僚に使ってもらい、意見を聞くところから初めて見ることをお勧めする。

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