このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

T教授の「戦略的衝動買い」 第505回

6畳間で100インチ モバイルプロジェクター「Nebula Capsule」を衝動買い

2018年10月31日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集●南田/ASCII編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

スマホ直接続での投影も可能
アプリもAPKでインストールできた

 まずは、持ち運び用の折り畳み式スクリーンに適当なプレゼンテーションデータを近距離で投影してみた。基本的に部屋の天井光は気にならず、近距離から投影する少人数のプレゼンテーションなら問題なさそうだ。

まずはモバイルプロジェクターの定番アプリで、パワポのJPEG保存画像を投影してみた

まずはモバイルプロジェクターの定番アプリで、パワポのJPEG保存画像を投影してみた

 続いて、6畳部屋で最大に拡大できる画面を表示してみたところ、16:9の画面でほぼ100インチサイズを表示できた。実際のサイズイメージがわかるように画面の左端にやや大型のエレキギターを専用スタンドに載せて置いてみた。また同じ画像を4:3に比率に編集したものを表示してみたが、上下左右にかなりの余裕のある80インチクラスが最大サイズだった。

6畳間の長方向で16:9サイズの画面で最大何インチまで投影できるか試しにやってみた。対角線を測定してみたらほぼ100インチだった。左端はサイズ感覚のためにあえて置いたエレキギター。手前はNebula Capsule本体

6畳間の長方向で16:9サイズの画面で最大何インチまで投影できるか試しにやってみた。対角線を測定してみたらほぼ100インチだった。左端はサイズ感覚のためにあえて置いたエレキギター。手前はNebula Capsule本体

4:3のレガシーなスクリーンなら80インチクラスまでは投影可能だった

4:3のレガシーなスクリーンなら80インチクラスまでは投影可能だった

 続いて、スマホだけでプレゼンをすることの多い筆者は、Nebula Capsuleとスマホ、折り畳み式スクリーンの3つをいっしょに持ち出し、その場でどのくらい簡単にプレゼンがスタートできるのか興味があったので試してみた。なんと、筆者の「HUAWEI P20 Pro」に市販のType-C-HDMI変換ケーブルを接続しただけで、Nebula Capsuleがスマホの接続を見つけて画面表示してくれた。

最近はもっぱらこれ……の「スマホでプレゼン」。市販のType-C-HDMIケーブルで即投影できた(スマホはHUAWEI P20 Pro、デスクトップモード)。Nebula Capsuleとスクリーンの位置関係で、サイズはここまで

最近はもっぱらこれ……の「スマホでプレゼン」。市販のType-C=HDMIケーブルで即投影できた(スマホはHUAWEI P20 Pro、デスクトップモード)。Nebula Capsuleとスクリーンの位置関係で、サイズはここまで

 セットアップに時間がとられずにプレゼンスタートができるのは極めて便利だ。しかし、接続機器によってはNebula CapsuleのホームメニューのトップにあるHDMIクリックで、HDMIポートの事前スキャンが必要な場合があるのかもしれない。

 プレゼン以外の基本機能としては、スマホ画面をプロジェクターに投影する「デスクトップモード」「ミラーリングモード」ともなんの問題もなく表示できた。調子に乗って、Nebula Capsuleを折り畳み式スクリーンから壁面投影に切り変えて、100インチクラスまで遠ざけてみた。デスクトップモードではグラフィックはそれほど問題なさそうだが、マウスカーソルが小さすぎて操作性はよくない感じだ。

ラーモードも同様に即投影したが、縦位置でスクリーンを使うため、表示エリアは狭くて残念だ。スマホやアプリの操作説明には使えそう

ラーモードも同様に即投影したが、縦位置でスクリーンを使うため、表示エリアは狭くて残念だ。スマホやアプリの操作説明には使えそう

スマホのデスクトップモードで100インチサイズにして投影してみたが、注意深く画面を見ないとマウスカーソルを確実に見失う。カーソル拡大のユーティリティーがあれば有用だろう

スマホのデスクトップモードで100インチサイズにして投影してみたが、注意深く画面を見ないとマウスカーソルを確実に見失う。カーソル拡大のユーティリティーがあれば有用だろう

 続いて、我が家では本命の使用法である人気の「Amazonプライム・ビデオ」を選択してみた。どうもこのバージョンのアプリでは付属の専用リモコンをサポートしていないらしい。やむなくスマホアプリの「Capsule Control」をGoogle Playストアからダウンロードして使ってみた。

専用アプリを導入して、家族念願のAmazonプライム・ビデオを表示させてみたら、どうも専用リモコンは対応しておらず、スマホ専用アプリの導入をすすめられた

専用アプリを導入して、家族念願のAmazonプライム・ビデオを表示させてみたら、どうも専用リモコンは対応しておらず、スマホ専用アプリの導入をすすめられた

指示通りに、スマホ専用アプリ「Capsule Control」を導入してやってみた

指示通りに、スマホ専用アプリ「Capsule Control」を導入してやってみた

 スマホ専用アプリのCapsule Controlは、画面の選択手段として専用リモコン的な操作もマウス操作両方とも可能だが、マウス操作は筆者のスマホとの相性問題なのか、極めて操作しづらいものだった。マウス操作だけで最近3度目の視聴となる海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)」を表示させるまでに、相当の時間とやり直しを繰り返してやっと表示できた。

Capsule Controlアプリのパッドはマウス操作も専用コントローラーのような操作も両方できるとのことだったが……マウスは人生で最悪レベルの使い勝手だった

Capsule Controlアプリのパッドはマウス操作も専用コントローラーのような操作も両方できるとのことだったが……マウスは人生で最悪レベルの使い勝手だった

要所要所でコントローラーモードにしたりマウスモードにしたりして、やっと「ゲーム・オブ・スローンズ」を再生できた。100インチで観るGOTは最高だ

要所要所でコントローラーモードにしたりマウスモードにしたりして、やっと「ゲーム・オブ・スローンズ」を再生できた。100インチで観るGOTは最高だ

 しかし、投影された映画の100インチの大画面はなかなか素晴らしく、操作性の悪さにも、ちょっとは目をつぶろうという気持ちになってしまう。YouTubeもスマホ画面で見るのと100インチ大画面で観るのとは、まったく違う快感度だ。少し残念なのは、Nebula CapsuleはAndroid OSを搭載するがGoogle Playには対応しておらず、専用の「Aptoide TV」というサイトからNebula Capsule専用のアプリをダウンロードする必要がある。いろいろな契約条件やスペックなどがあるようだが、一般的なユーザーにはやや不便な仕様だ。

ミュージックビデオ系ならYouTubeもNebula Capsuleにピッタリのコンテンツだ

ミュージックビデオ系ならYouTubeもNebula Capsuleにピッタリのコンテンツだ

Android搭載のNebula Capsuleだが、あいにくGoogle Playは使えず、同様のサイトとしては専用サイトの「AptoideTV」を利用する

Android搭載のNebula Capsuleだが、あいにくGoogle Playは使えず、同様のサイトとしては専用サイトの「AptoideTV」を利用する

 ダメもとで、筆者はパソコンを使ってGoogle Playから「Chrome」と「Google Map」のAPKファイルをダウンロードしてUSBメモリーに転送、それをNebula Capsuleに接続し、ホーム画面のファイルマネージャーで両アプリを導入してみたところ、難なくインストール作業は終了し、今のところは問題なく動作している。

動作の可否は保証されていないが、直接パソコンにAPKファイルをダウンロードして、USBメモリー経由でNebula Capsuleに導入、利用することも可能だ

動作の可否は保証されていないが、直接パソコンにAPKファイルをダウンロードして、USBメモリー経由でNebula Capsuleに導入、利用することも可能だ

 しかし、Nebula Capsuleの解像度で大スクリーンで、文字表示も多い一般的なウェブサイトや地図を見るには、かなり無理がある感じだった。また、ポインティングの操作性にも大きなハンディがあるだろう。しかし、Android OS搭載のプロジェクターを便利という尺度ではなく「できる」「おもしろい」という観点で評価するなら、さまざまな遊び方ができ、極めて楽しいガジェットだ。

ChromeやGoogle MapをAPKでダウンロードしてNebula Capsuleで使ってみた

ChromeやGoogle MapをAPKでダウンロードしてNebula Capsuleで使ってみた

100インチのプロジェクション画面で表示した当コラム。見やすいかどうかは自明。また、実用的な操作性の観点からもおすすめできない

100インチのプロジェクション画面で表示した当コラム。見やすいかどうかは自明。また、実用的な操作性の観点からもおすすめできない

Nebula Capsuleが音声対応なら別だが、Chromeより使い勝手の悪いGoogle Map

Nebula Capsuleが音声対応なら別だが、Chromeより使い勝手の悪いGoogle Map

 いろいろ楽しんだ後、不要となったアプリは、ホーム画面のアプリマネージャーでいつでも簡単に削除できる。

テストで導入したアプリや不要なアプリはアプリマネージャー画面からいつでも削除可能だ

テストで導入したアプリや不要なアプリはアプリマネージャー画面からいつでも削除可能だ

 コンパクトで充電池内蔵のNebula Capsuleなら、最新のmicroUSB端子が付いた容量32GB程度のUSBメモリーにパソコンでダウンロード保存している動画や音楽ファイルを転送し、“いつでもどこでもモバイルプロジェクター”として活用するには最高のガジェットだ。

USBメモリーに入れたお気に入りのミュージックコンテンツもNebula Capsuleで再生できる

USBメモリーに入れたお気に入りのミュージックコンテンツもNebula Capsuleで再生できる

 ネットの評判を見る限り、1.5倍の150ルーメンに成長した「Nebula Capsule Pro」の画面の明るさの評価も、ほとんど話題にはなっていないようだ。本体ストレージの倍増も外部USBメモリーを使用すればほとんど問題ないだろう。ニューモデルであるProの発売で、初期モデルの売価が下がれば間違いなく買いのアイテムだ。

 Nebula Capsuleの対応マルチメディアコンテンツの様式やミラーリング可能なアプリ、スマホなどには多少条件があるようなので、購入の際にはAnkerの商品ページや先人のレビューを参照、確認してほしい。筆者と同じような使い方であれば、まず満足度は高いだろう。

 Nebula Capsuleは約2時間半の充電で、動画再生なら4時間、音楽なら30時間再生が可能だという。これならビジネス使用ではなく、旅行や蚊の時期を外したキャンプに持って行くのも素晴らしいだろう。最後の写真を撮影しようとしたら、いつの間にか家族に床に降ろされたワンコがプロジェクターを覗いている。生活環境にもよるが、やはり三脚を用意するなら、もう少し高さのあるモノが理想かもしれない。

最後の写真を撮影しようとしたら……いつの間にか降りていたワンコがNebula Capsuleを覗き込んでいた

最後の写真を撮影しようとしたら……いつの間にか降りていたワンコがNebula Capsuleを覗き込んでいた

自宅のペット対策にも、三脚はもう少し高めの方が良いだろう。Nebula Capsuleの設定を変更して天井に写すなんてのもアリかもしれない。筆者の過去の実績では間違いなく寝落ちしてしまうが……

自宅のペット対策にも、三脚はもう少し高めの方が良いだろう。Nebula Capsuleの設定を変更して天井に写すなんてのもアリかもしれない。筆者の過去の実績では間違いなく寝落ちしてしまうが……

T教授

今回の衝動買い

アイテム:Anker「Nebula Capsule
・価格:3万9800円


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン