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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第18回

興味深いiPhoneの「サイズ」の話:

iPhone 8 PlusからiPhone XRに乗り換えるべきではない?

2018年10月30日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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●iPhone 8 PlusからiPhone XRに乗り換えるべきではない?

 10月26日に発売されたiPhone XRですが、現在5.5インチのiPhoneを使っている人には注意が必要になります。ディスプレーの解像度についてです。

 iPhone 6 Plus以降、5.5インチのRetina HDディスプレーは1920×1080ドットのいわゆる「フルHD」と呼ばれている解像度です。つまり、フルHDのコンテンツをそのまま再生できるようになっていることを意味します。

 iPhone XやiPhone XS、iPhone XS MaxはフルHDよりも解像度が高く、その分を引き延ばして表示することになります。ただし458ppiとドットピッチも細かいため、スケーリングしたからといって著しく映像が劣化するとは感じません。

 しかし、iPhone XRについては一考の余地ありです。

 iPhone XRのLiquid Retina HDディスプレイは「HD」とついていますが、フルHD表示には画素数が足りません。1792×828ドットのディスプレーになっているからです。「HD」は1280×720ドットを上回っているためつけられている、と考えてよいでしょう。

 iPhone XRはドットの細かさも326ppiで、iPhone 8 Plusの401ppiに劣ります。326ppiという数字はiPhone 8で採用されていた4.7インチのRetina HDディスプレーと同じスペックということになります。もちろんこれでドットのアラが出るというわけではありません。

 そのため、4.7インチモデルから乗り換えれば、同じディスプレーの細かさでそのまま拡大されたという印象になるでしょう。コントラスト比は向上していますが、もしiPhone Xに比べればわずかな違いといえます。

 しかしiPhone 8 Plusなどの5.5インチモデルからの乗り換えの場合、ディスプレーについては若干スペックダウンになってしまいます。

アップルは発表会で「iPhone XRはiPhone 8 Plusより小さなボディーでより大きなスクリーンを備える」と説明していた。しかし解像度や映像コンテンツを実際に楽しむ際のサイズは大きいわけではない

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