コスパとは一線を画する超個性派
モバイルバッテリーは重量わずか20g
今から4年前、当時世界最小級のモバイルバッテリー「Fuel Micro Charger」をこのコラムで紹介した。当時でも、容量220mAhのモバイルバッテリーは実用ギリギリだったと思う。そして、英国に本拠を置くDovotec社の極小モバイルバッテリーが最近モデルチェンジした。今回は、新モデル「Fuel Phone Charger」を本国から3個ほど衝動買いしたのでご紹介したい。
さて、筆者のライフワークでもあり趣味の世界で好きなハードウェアでもあるモバイルバッテリーの世界は、国や時代によっても大きく変化するダイナミックなインダストリーだ。
いつでもモバイルバッテリーに最大の影響を与えるのは、過去のケータイ電話や今も日夜進化しているスマホの世界。日本のマーケットでも、一般的に売れているモバイルバッテリーは容量7000~10000mAh前後の多少大きく邪魔なモバイルバッテリーだ。理由はひとえに、昨今のユーザーが気にする「コスパ」だ。
もちろん、コスパ命ではないユーザー向けに、便利な追加機能を盛り込んで差別化したモバイルバッテリーも多い。日本市場でも昨今時々見かけるのは、ACアダプター機能+モバイルバッテリーのインテグレーションモデルだ。
一方、筆者としては超推薦の商品なのだが、意外と一般的に人気がないのはケーブル内蔵のモバイルバッテリーだ。比較的多いのは、ブリーフケースで移動することが多いビジネスユーザー向けの薄型モバイルバッテリーだろう。
最後に登場する、極端に薄いか小さなモバイルバッテリーの代表格が、今回ご紹介するDevotec社のFuel Phone Chargerだ。残念ながらモバイルバッテリーに対する要求の差か、日本国内では極小モバイルバッテリーの人気は、それほど高くない。
平均的なモバイルバッテリーユーザーのプロファイルは、バックパックに10000mAhクラスのモバイルバッテリーを収納し、そこそこ長いケーブル(スマホ付属のケーブル)でバックパックからケーブルを引き出し、手に持ったスマホに充電するという「ポケモンGOスタイル」のようだ。
モバイルバッテリーは価格競争が激しく、かつ市場にあふれている。もっとも「コスパ命」というニーズに応えているのが、このセグメントの製品でもある。しかし、日本市場でも、限りなく薄いモバイルバッテリーや限りなくコンパクトなモバイルバッテリーを求める層はいるはずだが、彼らが狙っている商品は、残念ながらまず日本ではお目にかかれない。
今回ご紹介するFuel Phone Chargerの本体重量は、たったの20g。そしてバッテリー容量は、第一世代モデルの220mAhから420mAhと約2倍に拡大。なんと重量は、以前ご紹介した「無停電電源装置にもなる40800mAhの大容量バッテリー」の700分の1。もちろん、容量に比例してバッテリー容量も約100分の1だ。
しかし、モバイルバッテリーの活躍の場はそれぞれだ。40800mAhの巨大バッテリーは大規模災害に備える宅内用。20gの超軽量・超小型、ケーブル付きのFuel Phone Chargerは、アウトドア環境での「最後の頼みの綱」という位置付けだろう。
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