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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第41回

猛暑でも、つけっぱなしでも大丈夫?

Droboの騒音や発熱、消費電力を徹底検証!

2018年10月10日 11時00分更新

文● 山口優、編集 ●金子/ASCII.jp

提供: プリンストン

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常時稼働でも安心? 消費電力をチェック!

 NASのように常時稼働が基本のストレージはもちろん、PCなどに直接ケーブルでつないで使うDAS型ストレージも消費電力は気になるところ。そこで、コンセントに差し込んで手軽に使用できるワットモニターを使い、Drobo 5D3とDrobo 5N2の消費電力を測定してみた。

 今回も、電源投入後一定時間経過したところで複数回表示を確認し、平均値を記録している。また、HDDに関してはスピンダウン時の消費電力も測定した。結果は次の通り。

●Drobo 5D3の消費電力の測定結果
ドライブ構成通常動作時スピンダウン時
電源オフ2.1W
SSD2台27.5W
HDD2台(4TB×2)34.9W27.0W
HDD3台(4TB×2+8TB×1)44.1W27.3W
HDD4台(4TB×2+8TB×2)54.0W28.4W
HDD5台(4TB×2+8TB×3)64.3W29.3W
HDD5台(4TB×2+8TB×3、高負荷)65.5W29.3W
●Drobo 5N2の消費電力の測定結果
ドライブ構成通常動作時スピンダウン時
電源オフ1.1W
SSD2台16.8W
HDD2台(4TB×2)24.6W16.6W
HDD3台(4TB×2+8TB×1)35.7W16.9W
HDD4台(4TB×2+8TB×2)45.2W17.6W
HDD5台(4TB×2+8TB×3)55.8W18.4W
HDD5台(4TB×2+8TB×3、高負荷)59.2W18.4W

 結果を見てわかるように、HDDが1台増えるごとに10Wほど消費電力も上がっている。7,200rpmの3.5インチHDDの動作時平均消費電力はおよそ8~9Wなので、ほぼその分積み上がっている感じだ。しかし、スピンダウン時は、いずれのドライブ構成でもSSD2台の場合と同程度の消費電力におさまっている。

 最近の一般的な2ベイNASでHDDを2台搭載した場合、スピンダウン時の消費電力は18W前後だったので、Drobo 5N2は5台搭載時でもそれと比べて遜色ない省電力性を実現していると言えそうだ。一般家庭でNASを運用する際はスピンダウンしている時間の方が多いと思われるので、この低消費電力はありがたい。

 2機種の測定結果を見比べて気がつくのは、Drobo 5N2の消費電力の低さだ。Drobo 5D3に比べ、どのドライブ構成でも10Wほど少なくなっている。24時間つけっぱなしの場合、10Wはおおよそ1日あたり6~7円、1カ月で200円前後となるので結構バカにならない。常時稼働を基本としたNASならではの省電力設計といえる。

 Wi-Fiルーターによっては本体にUSBポートを備えており、Drobo 5D3のようなDAS型ストレージをつないでNASのように利用できるものもある。しかし、本格的にNASのファイル共有機能を使いたいなら、やはりDrobo 5N2のような専用製品を使った方が良さそうだ。

 ちなみに、今回使用したSeagateのIronWolfシリーズの場合、動作時平均消費電力は8TB(7,200rpm)で8.8W、4TB(5,900rpm)で4.8Wとなっている。5台全部4TBで構成すれば、単純計算で今回計測した数値よりさらに12Wほど節約でき、消費電力は40W前後に、電気代は1カ月あたり800円を切るくらいになる(Drobo 5N2の場合)。スピンダウンの時間が長ければ、さらに電気代は少なくてすむ。

 そのため、Drobo 5N2に限って言えば、最初から欲張って大容量&高速HDDを上限いっぱい装着して使うのではなく、低速HDDを2台セットして、必要に応じて増設や交換をしながら運用していくのがよさそうだ。Droboなら電源オン時に空きスロットに新しいドライブを装着するだけで簡単にボリュームの容量を拡張していけるので、予算やニーズに合わせた運用がしやすいのもメリットである。

ワットモニターで消費電力を計測しているところ


 

(次ページ、「蒸し風呂のような室内でも問題ない? 過酷な環境&高負荷でベンチマークを実施!」に続く)

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