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ファーストリテイリング柳井会長も登壇し「一緒に新たなビジネスを作る」、機械学習専門施設も開設

「Google Cloudの差別化要素は『AI』」CEOが基調講演でアピール

2018年09月21日 06時30分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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大規模なデータ管理、AIといったGCPの“強み”を見せた顧客企業ゲスト

 基調講演の中でグリーン氏は、競合に対するGoogle Cloudの大きな差別化要素は、高度な「AI」と「セキュリティ」にあると自負していると語った。これらは膨大なインターネットデータ、さらに深層学習専用チップ「TPU」のようなハードウェアまでを含む大規模なテクノロジー開発投資の結果と言える。

 「グーグルは20年間をかけてクラウド技術を開発し、大規模なデータ管理やAIのテクノロジーもサポートしてきた。その技術を活用して、世界の何十億人もの人に対し、膨大なデータを整理し管理する手段を届けてきた。こうしたデータインテリジェンスツール、最先端のクラウド、それがまさしく現在の企業にも必要とされているのではないか」(グリーン氏)

 基調講演にゲスト登壇した顧客企業3社はいずれもサービス/ソリューションプロバイダーだったが、こうしたGCPの“得意領域”を十分に生かしてビジネス開発がなされている活用事例となっていた。

 クラウド名刺管理サービス/アプリを提供するSansan CTOの藤倉成太氏は、同社がGCPに注目したきっかけはAI画像認識サービスの「Cloud Vision API」が提供されていたからであり、現在は名刺文字情報をテキスト化するOCR処理のプロセスの中で本番利用していると説明した。また今後、名刺データから新しい価値を創出するデータ統括部門のインフラリソースをGCPに移行することを決めたことも明かした。「すでにマイクロサービス単位で一部をGCP移行しており、その結果から25%のコストダウンが見込めている」(藤倉氏)。

Sansan CTOの藤倉成太氏名刺データのOCR処理プロセスで「Cloud Vision API」を活用

 丸紅情報システムズからは代表取締役社長の渡辺亮一氏が登壇し、同社が提供するコンタクトセンター向けソリューション「MSYS Omnis(オムニス)」においてGCPの「Cloud Speech API」を活用し、通話音声の高精度なテキスト化を実現していることを紹介した。コンタクトセンターに電話で寄せられる「顧客の声」は高いビジネス価値を持つが、その内容把握のためにはこれまで通話録音を聞き直す方法しかなかったと説明。オペレーターの人手不足も深刻化するなかで、Cloud Speech APIを使ったテキスト化によって効率化が進むと語った。なお、通話録音はオンプレミスに保存されるため、顧客のプライバシー情報が保護されるのもOmnisの特徴で、すでに横浜銀行が活用を始めていることが紹介された。

丸紅情報システムズ 代表取締役社長の渡辺亮一氏コールセンターの通話をテキスト化し、現場にフィードバックできる

 最後は、ECサイトやモバイルアプリの来訪者分析プラットフォーム「KARTE(カルテ)」を提供するPLAID(プレイド)だ。KARTEは、サイト/アプリにおけるユーザー1人1人の行動をリアルタイムに分析/可視化し、同時に個々のユーザーの状況に合わせてコンテンツをパーソナライズする機能を提供している。共同創業者でCEOを務める倉橋健太氏は、KARTEの提供においては「秒間最大で2~3万イベント、1日10億イベント」という膨大なイベントデータを計測/解析し、なおかつリアルタイムに反応(アクション)する必要があり、GCPの「BigQuery」「BigTable」といったサービス群をフル活用していると説明する。ビジネスの急成長に合わせて利用するGCPリソースも拡大しているが、インフラコストの増加は売上の伸びの3分の1以下に収まっており、「GCPがなければ今のわれわれの状況は考えられなかった」と語った。

プレイド 共同創業者兼CEOの倉橋健太氏KARTEの利用イメージ。ユーザーのリアルタイムな状況を分析し、コンテンツを提供

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