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MoguraVRのゲームとって出し 第83回

ハードな歯ごたえと圧倒的な疾走感

暴力的なまでのカッコよさ、視覚と聴覚を刺激するVRリズムゲーム「Thumper」

2018年07月27日 17時30分更新

文● Mogura VR

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 今回紹介するのはVRリズム・“バイオレンス”ゲームの「Thumper」。ハイスピードで展開されるリズムゲームと、宇宙空間を舞台としたビジュアルが印象的なVRタイトルだ。本作は世界中のゲームメディアから注目され、受賞およびノミネートされた部門数は25以上。日本では第19回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門で優秀賞を受賞しており、多くの評価を集めている。

 プレイヤーは宇宙を飛ぶ「ビートル」と呼ばれる自機を操り、ハイスピードでレール上のノーツを処理していく。ノーツはレールに設置されている障害物をビートルの甲殻で弾いたり、特定のアクションを合わせてこなしたりなど、タイミングよくボタンを押していく必要がある。

障害物を破壊したり、宙を飛んで避けたりなど様々なアクションが

 タイミングよく処理されたときに鳴る金属音や効果音、カラフルな衝撃波のエフェクトは迫力があり、障害物を破壊したときの振動は体内に響くような感覚があって爽快だ。本作がリズム・バイオレンスゲームとうたわれている所以でもある。

 また、本作はその緊張感も魅力のひとつである。ビートルがダメージを受けている状態でさらにダメージを受けてしまうとすぐゲームオーバーになってしまうなど、リズムゲームとしては難易度がやや高めに設定されている。つまり、ハイスピードで進む中で正確なアクションが要求されることになる。とりわけ急カーブの連続は先の状態が見えにくくなっているため難易度は高め。ここは視覚ではなく、リズムを頼りに処理していくと良いだろう。

 難易度が高めに設定されているとはいえ、1ステージごとに細かくチャプターが分かれているため、リトライはあまり苦ではないことは嬉しい。トライアンドエラーで腕前を上げていくことができる。ステージごとに加わる新アクションについても、ステージ冒頭でチュートリアルのように練習できるので、手詰まりになるということも少ない。

 各ステージの最後には不気味なボスが待ち受けている。ボス戦はまるで遊園地のアトラクションを体験しているような緊迫感があり、いざ戦いが始まると息もつかせない戦いが続く。通常チャプターと違って、ボス戦では一定間隔で現れる輝くノーツを撃つことでダメージを与えることができるようになっている。ボスの姿はビートルよりも遥かに大きく、うっかり目を取られていると、目の前のノーツにやられてしまうことに。連続してダメージを与える必要があるため、コントローラーを握る手に自然と力が入ってくる。ボス戦はそのステージのテクニックが詰まっているので、倒したときの気持ち良さは格別だ。

 Thumperは視覚と聴覚を刺激するVRリズムゲームだ。宇宙を舞台とした空間で激しくカラフルなエフェクトは見ていて美しく、アクションに反映される金属音と低音の効果音が作品の世界へと引き込まれる。また、ビジュアルやサウンド面だけでなく、ミスが命取りという歯ごたえのあるVRリズムゲームをプレイしたいという方にも、是非オススメしたい。

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