このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

夏休みの自由研究として水耕栽培を始めてみた

2018年07月21日 12時00分更新

文● 四本淑三

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 世間はそろそろ夏休みらしく、インスタにも海外でバケーションを楽しむみなさんの写真が増えてきた。実にうらやましい。墜落や沈没、テロや感染病、身に覚えもないのにスパイ容疑で投獄され、ヤクの運び屋の疑いをかけられ合法的に銃殺されるようなリスクまで想像すると、私にはできない。みなさんの勇気に敬意を表する。

 もとより半世紀もの長きに渡り、インドア派として生きてきた私の夏休みの過ごし方というのは、工作とか読書といったものであり、ほぼ全編捏造と言える絵日記にすら、太陽が描かれることはなかった。そこだけはウソをつきたくなかったのだ。

 ただ、夏休みの自由研究は必ずやったし、評価も維持してきた。海外くんだりまで水浴びに出かける同級生とは気合いの入り方が違うのだよ。ぐわはははは。

 おっと。で、考えてみればなんと便利で経済的な人生なことか。おかげでどこへ行かずとも自由研究さえすれば夏休みをとった気分になれる。もちろんいまでもそうだ。よし、ならば自由研究をしよう。

 しかし、歳をとると、自由研究のテーマに値する未知への興味というのは、どんどん狭まってくる。だいたい一通りのことはやった。だから本当のことを言えば、バリへ行きキンタマーニ高原の素晴らしい景色も楽しみたいし、オランダへ行きスケベニンゲンのビーチで熱い夏を過ごしてみたいのだ、私だって。もう旅行くらいしか未体験ゾーンは残っていないのではないか。

 そんな絶望的気分でいたところに、おっ、ここには未知なる楽しさがありそうだ、そう踏んだのが、アクティブ式の水耕栽培なのだ。

隣国の要人も見に来たとまとの森

 北海道の恵庭市には「えこりん村」というテーマパークがある。「エコ」を実現する自然の「輪」というような意味らしく、広大な敷地の中には英国式の庭園があったり、バラ園があったり、アルパカやら何やら大勢の動物が牧場にいて、外国人観光客も含めて老若男女問わず人気があり、レストランやショップがあるので地元の人も買い物に行く。

 今年の春先には、中国の李克強首相も、我が安倍首相ともども、このえこりん村へ視察にやってきた。その際に話題の中心となったのが、水耕栽培で育てられたトマトの一株だ。

 これを「とまとの森」という。トマトの苗一株からガラスハウスいっぱいに広がるまで成長し、まるでぶどうの房みたいにトマトがぶら下がっている。2017年の実績で1万7883個、重さにして1430.3kgのトマトが収穫できたという。

 隣国の要人まで見にきたというので、私も行って見た。で、このとまとの森を支えているのが、水耕栽培のシステムなのだ。場内には仕組みを示す簡単なイラストが掲示されていたが、見る限り、液肥と空気をポンプで循環させているだけのシンプルな仕組みのようだ。

 もちろん栽培にあたってはさまざまなノウハウや関係者の苦労もあるはずだが、根にたくさん酸素を吸わせること、それが大事なポイントらしい。言ってみれば植物用のスーパーチャージャーのようなものなのだと理解した。

前へ 1 2 3 次へ

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ