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1万円の超音波水耕栽培装置で栽培した野菜 味はもうひとつ

2018年10月27日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 前回は、アトマイザー(超音波霧化装置)を使って「エアロポニックス」のシステムを作ってみた。エアロポニックスは、空中にぶら下がった植物の根に直接養液を噴霧し、酸素、水、養分を供給する仕組み。NASAも実験しているという最先端の水耕栽培法だ。

 今回はその後編。実際にミニチンゲンサイを育ててみたのである。

なぜ超音波なのか(前回のおさらい)

 通常のエアロポニックスのシステムは、養液の噴霧にポンプを使う。が、ポンプはそれなりに音がする。そしてパイプを切ったりノズルを接続したりの工作が面倒。そこで採用したのがアトマイザー。加湿器などに使われるもので、振動で水を霧状にする。霧化できる水の量が限られているので大規模な栽培には向かないが、小さな容器で部屋の中で試すにはちょうどいい。振動は超音波だから人間の耳にはまったく聞こえない。

 そうした趣旨で揃えたエアロポニックス栽培槽の部品代は合計6037円。どれもAmazonとダイソーで調達できる。

・アトマイザー 2200円
・容器 551円
・スマートコンセント 2000円
・水耕栽培用ポット 1070円
・培地(パーライトとハイドロボール)216円

 工作は容器に穴を開けるだけ。アトマイザーは10時間以上の連続稼働ができないので、間欠動作が必須となる。そこでスマートコンセントのタイマー機能を使って、1時間ごとにオンオフを繰り返す設定にした。このインターバルで水分供給量は十分か、休ませる時間が短すぎてアトマイザーが壊れることはないかが心配だったが、なんの問題もなかった。

超音波水耕栽培装置、稼働

 ポットにタネを置き、容器に養液を注ぐ。養液には、おなじみ共和株式会社のハイポニカを使った。とりあえず希釈率は500倍で、容器の底から6cm程度の液面になるよう注いだ。

 培地が水に浸らないエアロポニックの場合、本来ならタネから根が出るまでは別の栽培槽で育てるのがセオリー。しかしアトマイザーを動かしてみると、ふたの真ん中にできた水滴が、ポットへ吸い寄せられるように流れてゆく。それで培地が適当に湿るので、この栽培槽で最初から育てることにした。

 このアトマイザー、霧と一緒に水しぶきも巻き上げてしまうのだ。Amazonのレビューでもみなさん不満タラタラのご様子だが、功を奏した感じだ。静止画ではわかりにくいので、動画でどうぞ。

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ドリップ式とのハイブリッド?

 もうひとつ怪我の功名と言えるのが、ふたに開けた穴が、栽培用のポットには少し小さかったこと。無理にポットを押し込んだので、穴の周囲にくぼみができた。おかげでポットめがけて水滴が吸い込まれてゆくのだ。

 水耕栽培の方式で言うと、これはドリップ式になるのだろうか? もしエアロポニックス警察みたいな人がいたら「そんなものはエアロポニックスとは言えない!」とお叱りを受けるだろう。であればドリップ式とのハイブリッドということにしておきたい。

 どのみち、この栽培槽の構造では、最終的には根が下まで伸びて液面に触れる。するとピュアなエアロポニックスとは言えなくなるのだから。

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