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T教授の「戦略的衝動買い」 第479回

こだわりのCtrl+Alt+Delキーだけを抜き出した手遊びガジェット「KACHA」を作る

2018年05月02日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集●編集部ハシモト

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パッケージは段ボール
製品化に向けてさらにこだわる

6月から出荷のはじまる「KACHA」Reboot Anytimeの出荷テスト用モデル

6月から出荷のはじまる「KACHA」Reboot Anytimeの出荷テスト用モデル

今年の1月から3月はほとんど毎日KACHAを持ち歩きあらゆる場所でテストした。冬場はコートのポケットの中でカチャカチャがなかなか快適だった

今年の1月から3月はほとんど毎日KACHAを持ち歩きあらゆる場所でテストした。冬場はコートのポケットの中でカチャカチャがなかなか快適だった

 最終発注とほぼ時を同じくして、年末、我々のReboot Anytimeを販売したいという殊勝な方が現われ、身内に配って楽しく遊ぼう! というプロダクトがいつしか人様にお売りする商品になってしまったのだ。

 年が明けてからは、マニアックな層だけではなく、ごく普通の人も購入者として想定し、商品名をReboot Anytimeという開発コード名から「KACHA」(カチャ)というペットネームに変更。

 Reboot Anytimeはサブネームなったが、当初の思い入れから本体にエンボスとして大きく残した。あとは、使い方の分かる取説を作ったり、パッケージも必要だ! ということになってもうバタバタの連続だった。

 筆者を含む我々のチームの悪いところは、モノにこだわるあまり、出荷スケジュールやコスト感覚に極めて疎いことだ。

どうしても本物の段ボールで作りたかったKACHA用の梱包ケース。切り口に見える真ん中の波の部分(中芯)が何より本物の段ボールの証

どうしても本物の段ボールで作りたかったKACHA用の梱包ケース。切り口に見える真ん中の波の部分(中芯)が何より本物の段ボールの証

出荷版のKACHAは、幅80x奥行き55x高さ26㎜のウルトラ小さい本物の段ボール箱に入って出荷される

出荷版のKACHAは、幅80x奥行き55x高さ26㎜のウルトラ小さい本物の段ボール箱に入って出荷される

 今回も、筆者がKACHAの梱包材にはどうしても「普通の段ボールを使いたい!」と言い出したために大変なことになってしまった。

 ごく普通の紙箱なら値段も安くフルカラー印刷も可能だ。しかし本物の段ボール素材だと値段も高く、印刷もとても自由度がない。

 しかし、1981~1990年頃のPCのゴールデンエイジの時代のパッケージや当時の家電品の梱包箱を徹底的に調べて、単色でもインパクトのある最高の外箱ができたと思っている。これも意図を組んでくれたデザイナーさんや段ボール会社の皆さんのおかげだ。

3匹のおっさんがたったこんなモノの企画・開発に13ヵ月もかけてしまった

3匹のおっさんがたったこんなモノの企画・開発に13ヵ月もかけてしまった

 4月20日に都内で行なった「KACHAお披露目の会」では、青軸をはじめ、赤軸や緑軸などのキースイッチを実際に取り付けたKACHAを参加者の皆さんに触れて頂いた。

 今回、我々がデフォルトのキースイッチとして採用した青軸はともすればキー入力音が大きいと言われることも多い。しかし、KACHAの使命を考えればやはり青軸以外は考えられない。

 お披露目の会で実際に赤軸などを触れられた方々も多いが、キーボードに使われている時の赤軸とはまったく異なり、KACHAではまったくと言っていいほど人気がなかった。

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