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KTUの自作キーボー道 第2回

自作キーボード用パーツをそろえて、お手軽自作に挑戦

2018年03月13日 12時00分更新

文● 加藤勝明 編集●北村/ASCII編集部

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配列をカスタマイズする

 DZ60にはファームウェアが書き込み済みで出荷されるため、完成したキーボードにUSBケーブルを差し込めばすぐに使い始められる。

 だが今回のようにテンキーやFキーを切り詰めた小型キーボードの場合、何らかの工夫をしなければ使いやすくならない。例えばPrintScreenキーが使いたくなったら? F3キー打鍵が必要になったら? こういう状況を考えつつ、必要なキーを登録するのが最後の仕上げとなる。

 このキーマップを熟成させる作業は「自分がどのようにPCを操作したいか表現したもの」と言える。ホームポジションから近い所に常用するアプリのショートカットを集め省力化するとか、前回解説したColemakなどの特殊なキー配列にして高速入力を狙うといったことがこれに相当する。

 これは即ち“私の考えた最強のキーマップ”を探求する旅でもあるが、同時に“キーマップ沼”とも言える新しい沼への入り口でもある。

 前述の通り今回使った基板(DZ60)は、自作キーボードでもよく使われる「QML Firmware」が組み込まれている。これはC言語ライクな表記でかなり細かく作り込める反面難しいが、幸いなことにDZ60用にはGUIベースでカスタムファームウェアを作ってくれるウェブサービスがある。QMKのビルド環境を作るのは少々手間がかかるので、最初はこのサービスを利用してカスタマイズを始めるといいだろう。

まずはDZ60用のファームウェア作成サービスのある「QMK Firmware Builder(http://qmkeyboard.cn)」にアクセスする。下に自作キーボード用基板の型番がズラッと並んでいるが、今回のようにPoker配列なら「DZ60标准(標準)」をクリック

するとDZ60デフォルトレイヤー(レイヤー0)のキーマップが表示される。一部キー数が合わないが、青枠で囲んだキーはPoker配列で無視、3つあるスペースも1つになる。また、「MO(1)」はレイヤー1へアクセスするためのキー。いわばFnキーといったところ

画面下部中央の「Select a layer to modify」の数値を「1」にするとレイヤー1の設定に切り替わる。これは「MO(1)」キーを押しながら打鍵すると発動するキー。数字キーはF1〜F10、Q〜IはUnderglow LEDの発光制御、Enterの上の「\」キーはファームウェアを書き換える時に押す「Reset」となる

レイヤー2は数字キーが登録したマクロの発動に使われる。「TRNS」キーは“透過”、この場合はレイヤー0のキーと同じ文字や機能が発動することを示す

 筆者の中では世界で一番使わないキーと言うべき「Caps Lock」がAの横にあるのが気に入らないし、レイヤー2へアクセスするキーがPoker配列だと使えないのが難点。

 そこで、デフォルトのレイヤー0でCaps LockキーをAの左へ、左Ctrl(LCTRL)キーをレイヤー2へのアクセス用、つまり「MO(2)」として登録する。

 さらに英語配列でIMEのオン・オフに使われる「Alt+`」をアクセスしやすい場所に置くほか、カーソルキー等のナビゲーションキー類を右手のホームポジション付近に移動させる。さらにスクショを撮るキーや音量調整など、多用する機能についてはレイヤー1か2に登録してみた。

レイヤー0のキーマップを変更するには「KEYMAP键位」をクリックしてから「Select a layer to modify」を「0」に合わせる。変更したいキー(写真はCaps Lockキーを示す)をクリックし、下部に表示される「KC_CAPS」の文字をクリックすると割り当てられるキー一覧が表示される。「LCTRL」をクリックして左Ctrlキーを割り当てよう

左下のLCTRLにレイヤー2へのアクセスを割り当てるには、割り当てるキーの所で「FN(図中赤丸)」をクリックし、「MO()」即ち“押している間のみ指定レイヤーへ”を選択する。最後に移動するレイヤーの番号を「2」に合わせればレイヤー2へのアクセスが可能になる

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