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新発表の洪水!AWS re:Invent 2017レポート 第8回

ラスベガス帰りでふらふらのオオタニががんばってレポート

百人百様の楽しみ方だったre:Invent 2017、横浜で振り返る

2017年12月26日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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亀田さん、大量な発表を一気に振り返る

 続いてはAWSJ亀田治伸さんから25分の超高速AWS re:Invent 2017の振り返り。とにかく発表が大量で、話も高速だったので、気になったトピックを「亀田コメント」とともにお伝えする。

アマゾンウェブサービスジャパン プロダクトマーケティング エバンジェリスト 亀田治伸さん(亀井さんじゃないよ)

 まず数字の面では参加者が4万3000人、基調講演のライブ配信視聴者は6万人を超えたという。新しいインスタンスとしては、主力インスタンスM4の後継としてCPU性能が向上した「M5インスタンス」が登場。また、未使用CPUをクレジット化し、バースト時に利用するT2インスタンスに、使いやすいT2 Unlimitedが用意された。「バースト時の管理がしやすくなったので、高いM4を使っていた方はT2 Unlimitedでうまく使えるかもしれない」(亀田さん)。さらに耐障害性の高いEBSのストレージとCPU・メモリノードが分離した既存のEC2と異なり、ストレージを直結した「H1インスタンス」も正式リリースされた。

 また、プライベート接続用のエンドポイントを提供する「AWS PrivateLink」やマネージド型のKubernetesサービス「Amazon EKS」、サーバーレスのようにコンテナを扱える「AWS Fargate」なども紹介された。Amazon EKSに関しては、「事前に来る、来ると言われて、ここまでちゃんと来たサービスは珍しい(笑)」とコメント。AWS FargateとLambdaに関しては「Lambdaは完全ステートレスで実行し、プログラムが300秒に限定されている。こうした制限を超え、ステート管理をしたい処理にはFargateを使っていくことになる。EC2を管理することなく、サーバーレスのようにコンテナを展開できる」と説明した。

re:Inventで意見聞いたら人気も高かったAWS Fargate

 亀田さんは新サービスを次々とワンポイント解説。オオタニが説明を漏らしている新サービスとしては、JMS/MQTT/WebSocketをサポートしたApache ActiveMQのマネージドサービス「Amazon MQ」、旧Elementalのサービスを統合した動画サービス「AWS Media Services」、AWSのリージョンをまたいだVPCピアリングが可能になった「Inter-Resion VPC Peering」、衛星接続の原子時計を使ったNTPサービス「Amazon Time Sync Service」、AWSのログを機械学習で分析してアラートを出してくれる「Amazon GuardDuty」などが挙げられる。その他、MLやIoT系サービスは一応カバーしているので、アンディ・ジャシーCEOの講演記事を読んでいただきたい。

新サービスのワンポイント解説がためになる

 マニュアル的なサービス紹介だけでなく、どこに注目すべきか、けっこうためになる説明をしてくれる亀田さん。re:Inventの基調講演で亀田さんが驚いたのは、AWSのシェアの高さを示すガートナーのクラウド市場動向のレポートを引用したところだったという。

 Aurora Serverlessに関しては、「Lambdaと同じようにインスタンスが起動し、一定時間使われないとシャットダウンするというサービスなので、当然ファーストタッチペナルティが発生する。商用サイトで大量のSQLを回したい場合はインスタンスを確保する従来のAurora、テストや開発でAurora Serverlessという使い道になる」と説明。また、DynamoDB Backup&Restoreに関しては、「今までDynamoDBで特定のスナップショットをとるのは大変だったけど、新サービスでバックアップがとれるようになった。Point Time Recoveryは来年の早い段階でリストアがサポートさせる予定」とコメントする。

 S3 Selectに関しては、「もともとS3にはAthenaというSQLをかける機能、Redshift SpectrumというRedshiftノードからS3にSelectをかける機能があった。でも、S3の特定のバケットを全部なめてしまうので、お金と時間がかかっていた。その点、S3 Selectでは特定オブジェクトが含んでいるコンテンツだけを、バイナリのワイヤプロトコルで戻してくれる。戻したデータに対してSQLをかけられるので、公称では400%の高速化が得られる」とのこと。Glacierも同じで、ファイルやオブジェクト単位で指定できるようになるという。さらにAlexa for Businessに関しては、亀田さんは、「オフィス向けの機能といっても、スキルに関しては誰でも作れますよね。大事なところはプロビジョニングのところ。各個人がAlexaデバイス持っても、きちんとプロビジョニングやデバイス管理できるのが大きい」と語る。

 最後、毎年楽しみにしているライブイベントのre:Playの正直な感想を語った亀田さんは、自身がピースしているところがバッチリ広報写真に乗っていたというオチでセッションを締めた。

みんなはみんなのre:Invent!オオタニもLT登壇!

 その後、ラスベガスから直行してきた青木さんがテキーラを差し入れ、イベントはさらにヒートアップ。参加者、居残り組みまじえたLT大会に突入した。内容としては、数字で見るre:Invent 2017、(殺伐とした)DeepLensのセッションに参加してきたという話、やっぱり行った方がよかったと思った居残り組みのぼやき、発表されると思ったけど出なかった発表、re:Invent用にFacebookグループを運営しした話、多国籍メンバーでGame Dayを楽しんできた、などなど。オオタニも「記者にとってのre:Invent」というテーマで出張の日々をLTをさせていただいた。正直、亀田さんのセッションでお腹いっぱいだったらしく、写真もほとんど残ってないので、LTのレポートは割愛させていただく(ごめんなさい)。

数字で見るre:Inventではアップデートも加速的に増えていることがわかる

 とにかく印象的だったのは、re:Invent 2017には実にいろいろな楽しみ方があると感じられたこと。同じ時間と場所にいながら、参加者の目的はそれぞれ異なっているため、異なる楽しみ方ができるのだと感慨深かった。熱心なユーザーが集まるJAWS-UGだからこそ聞けた、貴重な振り返りセッションだった。

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