さとうなおきの「週刊アジュール」 第9回
「Microsoft Connect 2017」新発表にキャッチアップ、DB・IoT・AI編
“インテリジェントエッジ”を実現する「Azure IoT Edge」、機械翻訳のオンプレ版が利用可能に
2017年11月24日 12時00分更新
今週の「週刊アジュール」は「Microsoft Connect 2017」で発表されたAzureのアップデートを前後編で紹介します。前編は、データベース、IoT、AI関連の新発表をまとめました。
Microsoft Connect 2017開催
11月15日から17日に、米国ニューヨークで開発者カンファレンス「Microsoft Connect 2017」が開催され、数多くの発表が行われました。基調講演やブレークアウトセッションは、オンラインで視聴できるので、是非チェックしてみてください。
詳細は、Microsoft Connect 2017のイベントページ、Channel 9のページをご覧ください。また、Microsoft Connect 2017でのアップデートの概要については、次のプレスリリース、ブログポストをご覧ください。
- 特集記事「OSS愛あふれる『Microsoft Connect』レポート」
- プレスリリース「マイクロソフト、Apache Spark ベースの Azure Databricks、開発者に向けた AI、IoT、機械学習の新ツールを発表」
- ブログポスト「Developing for the intelligent cloud and intelligent edge at Microsoft Connect(); 2017」
- ブログポスト「Cloud Platform Release Announcements for November 15, 2017」
- ブログポスト「Connect(“2017”).GetTopAnnouncementsList (“Cloud”,”Data”,”AI”);」
- ブログポスト「Expanding AI tools and resources for developers and data scientists on Azure」
Microsoft Connect 2017のアップデートが多いので、今週は前後編に2回に分けてお送りします。この前編では、データベース、IoT、AI関連サービスのアップデートを紹介します。後編では、アプリケーションプラットフォーム、IaaS関連のアップデートを紹介します。
まず、データベース関連サービスのアップデートを紹介していきます。
Azure Cosmos DB:Cassandra API、99.999% SLAなど
Azure Cosmos DBは、複数のデータモデル/APIをサポートしたグローバル分散型のNoSQLデータベースサービスです。
今回、新しいデータモデル/APIとして、Apache Cassandra APIのプレビューがリリースされました。これによって、既存のCassandraデータベースをAzure Cosmos DBに移行し、既存のCassandra向けアプリケーションの接続先をAzure Cosmos DBに変更するだけで、Azure Cosmos DBをフルマネージドのCassandraデータベースサービスとして使うことができるようになります。
プレビューにアクセスするには、こちらから登録してください。
詳細は、記事「マイクロソフト、OSSのNoSQLデータベース『Cassandra』のAPIをサポート」、ブログポスト「Dear Cassandra Developers, welcome to Azure #CosmosDB!」、ドキュメントをご覧ください。
Azure Cosmos DBは、これまで、99.99%の可用性SLAを提供していました。今回、2つ以上のAzureリージョンへのグローバル分散が構成されている場合に、読み取り処理に対して99.999%の可用性SLAを提供するようになりました。
詳細は、ブログポスト「Azure #CosmosDB @ Microsoft Connect 2017」、Azure Cosmos DBのSLAをご覧ください。
また、今年5月のBuild 2017カンファレンスでプレビューとしてリリースされていたAzure Cosmos DBのTable API(キー/バリュー)サポートが、GA(一般提供)となりました。Azure Table Storageをお使いの方は、Azure Cosmos DBへの移行を検討してください。
詳細は、ブログポスト「Announcing the general availability of Azure #CosmosDB Table API」、ドキュメントをご覧ください。
同じく今年5月のBuild 2017カンファレンスでプレビューとしてリリースされていたAzure Cosmos DBのGremlin(グラフAPI)サポートが、年内にGAになる予定であることが発表されました。グラフ操作のパフォーマンス改善、インポートやバックアップの改善、TitanDBやNeo4jなどからの移行の簡素化といった機能強化が行われています。
詳細は、ブログポスト「Pre-announcing the general availability of Azure #CosmosDB Gremlin (Graph) API」、ドキュメントをご覧ください。
他にも、Azure Cosmos DBでいくつかのアップデートが発表されています。まず、Azure Cosmos DBのMongoDB APIサポートで、一意インデックスのサポート、集約パイプラインのサポート(プレビュー)、MongoDB 3.4に対応するMongoDBワイヤプロトコルのバージョン5のサポートといった機能強化が行われました。
詳細は、ブログポスト「Azure #CosmosDB extends support for MongoDB aggregation pipeline, unique indexes, and more」、ドキュメントをご覧ください。
今年3月のプレビューがリリースされていたAzure Cosmos DBのSparkコネクターがGAとなりました。これを使うと、Python、Java、Scalaで書かれたSparkアプリケーションからAzure Cosmos DBをクエリできます。
詳細は、ブログポスト「Apache Spark to Azure #CosmosDB Connector is now generally available」、ドキュメント、GitHubリポジトリをご覧ください。
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