クアルコムが、スマートフォンSoCとしておなじみの「Snapdragon」製品の出荷開始から、10周年を迎えたことを発表した。
Snapdragonは、モバイル端末向けに最適化された「Scorpion」コアを用いたSoCのブランド名として採用。2007年11月にQSD8250/QSD8650(Snapdragon S1)の出荷開始が発表された。
2008年リリースのAndroid初号機「HTC Dream」でもクアルコム製SoCを搭載(Snapdragonではない)。そしてSnapdragon S1を用いたスマホ製品は主に2009年に入ってからとなる。
スマートフォン初期の時代はTi、ST-Ericsson、Freescale、ルネサスモバイル、そしてインテルといったライバルもモバイル端末向けアプリケーションプロセッサ市場に参入していたが、クアルコムがシェアを握るとともに撤退。現在もMediaTekやサムスンなどに対して有利な戦いを進めるなど、スマートフォン、特にAndroid端末はクアルコムとともにあったと言える(Windowsスマホや、いわゆるガラケーでもSnapdragon採用モデルは存在する)。
ちなみにSnapdragon S1は65nmプロセスで製造。当時はPC向けCPUと比べて、1世代しか変わらないことに驚きだったわけだが、現行フラグシップのSnapdragon 835は10nm FinFETプロセスを採用。セルラーモデム、GPS、NFC、カメラなど、大半のPCよりも遥かに多いさまざまな機能をサポートしている。
そして、今回の10周年について紹介しているクアルコムの公式ブログでは、来年の早い時期にSnapdragon上で動作するWindows PCが購入できるとの予測が記されている。