いま聴きたいオーディオ! 最新ポータブル&ハイエンド事情を知る 第12回
小型なのに高機能かつ高音質
ハイレゾ機の新定番、「AK70 MKII」は最上を気軽に持ち運べる (2/6)
2017年11月12日 12時00分更新
AK70らしさを維持、見た目の変化を感じさせない
AK70 MKIIはベストセラー機「AK70」の改良モデルだ。小型のボディーにも関わらず、必要なものはほぼ網羅している。
AK70は2.5mm4極端子を使ったヘッドフォンのバランス駆動に対応。Wi-Fi接続による音源ダウンロードやネットワーク再生機能(AK Connect)が利用でき、Bluetoothはいち早くaptX HDに対応した。PC接続によるUSB DAC機能、さらには再生中の曲をほかのDACに送れるUSBデジタル出力機能も持つ。拡張性も極めて多彩だ。
加えてポップなカラバリや限定モデルも続々と登場し、気軽にいい音を持ち運びたいと考える層に支持された。
AK70 MKIIはこのAK70の高機能やデザイン性を継承しつつ、ハイレゾプレーヤーにとって最も重要な音の良さを突き詰めた製品だ。
機能面ではほぼ同じではあるが、それはトップランナーであるAK70が、大きく先行していたことの証ともいえる。むしろ市場を見ると、約1年経ってようやく他社の機能が追いついてきた印象だ。
使いやすさは従来機ゆずり、Astell&Kernのメリット
AK70 MKIIはAstell&Kernが長年培ってきたタッチ操作のUIはもちろん、必要な物理ボタンも備えた小型筐体である。使いやすさの面でも評価できる。
外観に関しては一見すると、デザイン処理の妙もありAK70と同じに見える。しかし実際には幅が2mm、厚さが1mmほど増えている。ただしホールド感などが変わらないように、側面に角度を付けて気持ちえぐるような形状にした。加えて角を落として厚みも意識させないようにするなど細かな調整も加えている。手に持つと変わらずコンパクトな印象だ。重さも約150gと十分軽量で、ポケットに入れて屋外で積極的に使いたいと考える人に適している。
サイズアップの理由はバッテリー容量の増加とのこと。見た目の印象を変えないのであれば、わざわざ形状を変更せず、妥協を許すという選択もあったと思う。しかしあえて微調整を加えてきた。コストもかかるので、この製品に対するAstell&Kernの意気込みがないとできないことだろう。
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