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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第26回

ネットワーク経由の冗長化にも対応

新登場!Drobo 5N2はSOHOのタスクもこなせる5ベイNAS

2017年06月14日 11時00分更新

文● 飯岡真志、編集 ●金子/ASCII.jp

提供: プリンストン

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Drobo 5N2の性能は?

 Drobo 5N2のNASとしての性能はどんな感じだろうか? 筆者宅内の有線ネットワークは、ギガビットEthernetのスイッチが1台置かれていて、そこにデスクトップPC(Windows 10)やLinuxマシン、無線LANアクセスポイント、私物のDrobo FS、そしてDrobo 5N2が接続されている構成だ。

 まずはPC上でCrystalDiskMark 5.2.1(64ビット版)を動かして測定を試みる(CrystalDiskMarkの設定はデフォルトのまま)。なおDroboの転送速度は同じ条件で測定してもばらつきが比較的大きいため、ここではデバイスのポテンシャルを表すものとして、各条件でのチャンピオンデータを紹介する。

 Drobo 5N2(HDD 4台搭載)と比較対象のDrobo FS(HDD 5台搭載)の測定結果は以下のとおりだ。

Drobo 5N2の転送速度。他の条件と比較するための元データである

Drobo FS(比較対象)の転送速度

 Drobo 5N2の場合、シングルスレッドの書き込みを除くと、シーケンシャルの読み出し/書き込みは110MB/sec台とギガビットEthernetの上限(125MB/sec)に近い値が出せている。「Droboは遅い」とネットのどこかで見たことのある方は、その記憶を上書き更新しなければならない。実際、エクスプローラー上で見ても110MB/sec台の転送速度を記録している。

エクスプローラー上で見てもDrobo 5N2の転送速度は110MB/sec台を示している

 そもそもDroboが遅いと言われていたのは、今回比較対象に使用したDrobo FSの頃の話である。実際、比較してみると、Drobo FSの転送速度はDrobo 5N2の1/2から1/3程度といったところだ。

リンクアグリゲーションの効果を見る

 Drobo側もクライアントPC側もNICがギガビットEthernetなので、このままでは転送性能についてはこれで頭打ちとなる。そこで、Drobo 5N2の新機能であるリンクアグリゲーションの効果も調べてみた。LinuxマシンとDrobo 5N2間で大量のファイル転送を実施しつつ、Windowsマシン上でCrystalDiskMarkによる測定だ。

 まずリンクアグリゲーションの設定前の状態、Linuxマシン→Drobo 5N2(Drobo 5N2から見ると書き込み)のファイル転送中のデータから。

別マシンからDrobo 5N2に書き込み中の転送速度(リンクアグリゲーション設定前)

 読み出しについてはほとんど差が出なかったが、書き込みに関しては20%弱の速度低下が見られる。ギガビットEthernetは全二重(双方向の通信が同時に行える)で動作するため、この結果はリーズナブルと言える。

 同じく今度は、Drobo 5N2→Linuxマシン(Drobo 5N2から見ると読み出し)のファイル転送中のデータを示す。

Drobo 5N2から別マシンへ読み出し中の転送速度(リンクアグリゲーション設定前)

 この条件では、読み出し速度の低下が30~40%と大きくなっている。一方で書き込み速度はそれほど低下していないが、どちらかと言えばシングルスレッドの条件の場合により大きく低下している。読み出しのほうが書き込みよりも影響が大きい理由は不明だ。

 当然のことだが、ギガビットEthernetの1000Mbps(125MB/sec)の帯域を、複数のクライアントで奪い合うことになっており、各クライアントの転送性能はそれぞれ低下していく。


 

(次ページ、「リンクアグリゲーションの効果」に続く)

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