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SDS製品群も第14世代PowerEdgeサーバーで大幅強化へ、「Dell EMC World 2017」レポート

Dell EMCがストレージを全面刷新、オールフラッシュIsilonなど発表

2017年05月11日 10時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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オールフラッシュ版Unityを刷新、低コストSCシリーズも強化

 ミッドレンジのユニファイドストレージであるUnityでも、新しいオールフラッシュモデル「Dell EMC Unity 350F/450F/550F/650F」が投入された。メモリ容量は前世代比2倍、コア数は40%増加。また3Uサイズのエンクロージャーには80台のドライブを高密度搭載。1Uあたりの実効容量は最大500TB超となり、前世代モデル比8倍に達している。

オールフラッシュモデルの新世代製品「Unity 450F」

80台のドライブを内蔵するUnityのエンクロージャー

 同じくミッドレンジで、コスト効率の高いハイブリッド(SSD+HDD)ブロックストレージアレイであるSCシリーズ(旧Compellent)では、新モデル「Dell EMC SC5020」を発表した。3Uサイズの筐体に30台のドライブと、前世代モデル(SC4020)比で4倍のメモリを搭載し、IOPSが前世代比最大45%向上、帯域幅は3倍、最大容量は2倍となった。

 価格は構成によるが、基調講演の中でゴールデン氏は、SC5020では「GB単価は10セント(0.1ドル)未満」を実現できると述べた。なおSCシリーズは旧Dell製品だが、SC5020では「PowerPath」「DataDomain」「RecoverPoint」「ViPR」といった旧EMC側のテクノロジーにも対応しており、両社テクノロジーのより深い統合が進んだとしている。

HDDとSSDを混載するハイブリッドストレージの「SC5020」

 一般提供開始時期は、新世代Unityオールフラッシュモデルが今年7月、SC5020が今年6月と発表されている。

Isilonにもオールフラッシュモデル、新アーキテクチャで最小構成が4Uに

 スケーラブルNASストレージのIsilonでは、ハードウェア/ソフトウェアを刷新した新世代の“Infinity”アーキテクチャを採用したことで、設置スペースを大幅に削減するとともに、パフォーマンス向上も実現している。具体的には、4Uサイズの1筐体内に4ノードを格納したことで、最小構成が4Uになり(Isilonの最小構成は3ノード)、最大75%の設置スペース削減を実現した。また、従来モデル比でIOPSが最大6倍、スループットが最大11倍、容量が最大2倍に拡大している。

 また、Isilonの製品シリーズ名が刷新された。具体的には、SSD+HDDのハイブリッド構成である「Hシリーズ」、HDDのみの低コスト/大容量アーカイブ構成である「Aシリーズ」、そしてIsilon初のオールフラッシュ構成となる「Fシリーズ」がラインアップされている。

 Isilon初のオールフラッシュモデルとなるFシリーズは、昨年のDell EMC Worldで開発コード名“Nitro”として発表されていたもの。今回はF800モデルが発表されており、4Uサイズの1ノードで最大容量924TB、25万IOPS、15ギガバイト/秒の性能を持ち、同社によれば競合製品比で9倍のIOPS、18倍のスループット、21倍の容量を提供できるという。

 なお、新しいF/H/AシリーズのIsilon製品は、既存のIsilon旧シリーズ(S/X/NL/HDシリーズ)クラスタにもシームレスに統合できる。

新しい“Infinity”アーキテクチャを採用した「Isilon」。オールフラッシュモデルも発表

 新しいIsilon製品の一般提供開始時期は、今年6月となっている。

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