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4U筐体に4ノードを内蔵する新アーキテクチャ、高パフォーマンスと省スペースを両立

新世代「Isilon」はこう進化した、EMCジャパンが国内発表

2017年06月22日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 デルとEMCジャパンは6月21日、スケールアウトNAS「Dell EMC Isilon」最新版の提供を開始した。4Uサイズの筐体に4ノードを内蔵する新世代ハードウェアを採用し、ラックスペースを従来比最大75%削減したほか、オールフラッシュモデルをラインアップしたことで、従来比で最大6倍のIOPSを実現するなど、パフォーマンスや容量を向上している。

 同日の発表会では、この新世代Isilonに関する技術的な説明が、米Dell EMCのチャールズ・セヴィア氏からなされた。

新世代アーキテクチャを採用した「Dell EMC Isilon」。この4Uシャーシに4ノードを格納している

米Dell EMC APJ アンストラクチャード ストレージ事業部 CTOのチャールズ・セヴィア氏

EMCジャパン 執行役員 アイシロン事業本部長の倉橋秀則氏

新世代アーキテクチャで高パフォーマンス、省スペース

 新世代Isilonは、今年5月に米国で開催された「Dell EMC World 2017」で発表された。セヴィア氏は、「Isilonのエンジニアリングチームは2年ほど前からアーキテクチャの改良に取り組んで来た」と述べ、新世代モデルの特徴を紹介していった。

 新世代Isilonでは、新世代の“Infinity”アーキテクチャをハードウェア/ソフトウェアで採用しており、設置スペースの大幅削減と、パフォーマンスおよび容量密度の向上を実現している。ハイエンドモデルでは、10GbE、Infinibandに加え、新たに40GbEのネットワーク接続にも対応した。

新世代Isilonの概要(数字はいずれも最大値)

訂正とお詫び:デルおよびEMCジャパンより、上記の図に誤りがあったと連絡を受け差し替えました。「ノード当たり」となっておりましたが「筐体当たり」の誤りでした。(2017年6月23日)

 製品ラインアップも全面的に刷新されており、オールフラッシュ(SSD)構成の「F」、ハイブリッド(SSD/HDD)構成の「H」、アーカイブ(大容量HDD)構成の「A」の3ラインとなった。Isilon初のオールフラッシュモデルについてセヴィア氏は、HPCや4K/8K動画などを扱うメディア&エンターテインメント、EDA、アナリティクスなどの用途での需要を見込むと語る。

刷新された製品ラインアップと、各モデルのパフォーマンス/容量。オールフラッシュのF800では25万IOPS、レイテンシ1ミリ秒以下を実現

 ハードウェアでは、4Uサイズのシャーシに4つのノードを格納するようになった。これにより最小構成サイズが4Uとなり(従来は12U)、ラックスペースが最大で75%削減される。パフォーマンス面では、従来モデル比で最大6倍のIOPS、11倍のスループット、2倍の容量を実現している。

 1ノードあたり、コンピュートノード1台と5つのスレッド(ドライブトレイ)により構成され、スレッドおよびドライブは前面アクセスでホットスワップが可能。1シャーシあたりの物理容量は72TB~924TB。また背面のコンピュートノードでも、隣のノードと電源を共有することで冗長化を図り、ホットスワップも可能と、単一障害点(SPOF)が存在しない設計となっている。

新しいハードウェアの構成。前面には5段×4列のスレッド、背面には4列のコンピュートノードが並び、各列が独立したIsilonノードになっている

(左)本体前面から引き出したスレッドは、3.5インチ×3台(または2.5インチ×6台)を内蔵するドライブトレイ。縦1列(5スレッド)が1ノードを構成する。(右)本体背面には4つのコンピュートノード。Intel Broadwell CPUを搭載

 このようにアーキテクチャを刷新した新世代Isilonだが、OSは引き続き「Isilon OneFS」を利用しており、既存の(旧世代の)Isilonクラスタともシームレスに統合できる。セヴィア氏は、すでにIsilonを利用している企業においても、データマイグレーション(データ移行)なしで、新世代モデルの高いパフォーマンス性能を享受できると述べた。「CloudPools」を利用することで、パブリック/プライベートクラウドも含むストレージ階層化が実現する。

既存の旧世代Isilonクラスタともシームレスに統合できる

 なお今回、モジュラー型シャーシを採用したことで、ハードウェアのアップグレードも可能になったと言える。セヴィア氏は、コンピュートノード、スレッド/ドライブともアップグレードが可能であり、今後そうしたことも検討していく方針だと語った。

Dell EMCはすべてのストレージでオールフラッシュ提案が可能に

 EMCジャパンの倉橋秀則氏は、Isilonビジネスの概況や、オールフラッシュモデルを含む今回の新世代モデル発表の背景を説明した。

 グローバルでのIsilon顧客数は、2016年には前年比17%の増加となり、8000社を超えた。2016年の出荷容量は3.2EB(エクサバイト)となり、スケールアウトNAS市場では引き続きトップを走る。

 そうした中で、NAS市場では「フラッシュ」「スケールアウト」「クラウド対応」の3要素へのニーズが高まっている。業界ごとに見ると、特に製造業のEDA、ライフサイエンス、メディア、自動車業界で、大容量かつ高パフォーマンスなスケールアウトNASが要求されている。

NAS市場環境。「フラッシュ」「スケールアウト」「クラウド対応」が求められている

 こうした市場ニーズを包摂していくために、今回、Isilonでは新世代プラットフォームを採用したと、倉橋氏は説明した。特に今回のオールフラッシュモデルについては、「2020年までにフラッシュの容量単価がHDDと均衡する」と予測されており、一方で企業が保有する非構造化データが今後さらに増大していく中で、そうした動きに先んじるものとして提供される。

 「現在、Dell EMCが顧客に提案する新規ストレージは、ほぼオールフラッシュでの提案となっている。次は、非構造化データ向けにIsilonのオールフラッシュモデルを提供する。これにより、Dell EMCではすべての市場をオールフラッシュでカバーできるようになった」(倉橋氏)

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