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HoloLensで操作するシンセ「DeepMind 12」の演奏が不気味

2017年02月11日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 NAMM2017も終わってすでに3週間が経ちましたが、まだまだ続くコタツプレビュー。その3回目は、楽器製造業者もすなる拡張現実といふものの話題から。

※ 過去のプレビューはこちら
1回目
2回目

HoloLensで操作するシンセ「DeepMind 12」

ベリンガーのサイトより

 

 一昨年あたり「ベリンガーがARP Odysseyのレプリカを作っている」とのウワサが飛び交っており、おりしもコルグも同じものを準備していた時期だったので大いに混乱したのですが、シンセの開発はやっていたようです。2016年の秋にベリンガー初となる「DeepMind 12」という12音ポリフォニックのシンセサイザーが発表され、2016年末にめでたく発売となり、今年のNAMMにも登場しました。

 ベリンガーの持株会社であるミュージックグループ社は、現在傘下にMidas、Klark Teknik、tc electronicらを擁する一大勢力となっており、その技術開発力を投入して開発されたのがDeepMind 12ということのようです。実際パネルにもtc electronic、Klark Teknikのロゴが入っています。またそのブランド名を冠したエフェクトも内蔵されています。

 ちなみに、DeepMindという名前はGoogleが買収したAI企業とはまったく関係ありません。

DeepMind 12はWi-Fi内蔵でモバイルデバイスからのコントロールも可能。アプリには「MidasEQ」「TC-DeepVerb」などのエフェクトモジュールが見えます(画像はiOS版)

 さて、まず驚くべきはその価格です。なんと小売価格999.99ドル! ベリンガーのイメージを裏切る、ごく当たり前の価格です。とりあえず安いから間に合わせに買ってみたら結構良かったのでまた買おうかな。といった選ばれ方を期待する設定ではありません。機能面を考えると十分にこなれた価格とは言え、12音ポリのアナログシンセはもはや珍しくないので、スペシャルななにかも必要ということでしょうか。

 そこで次に注目すべきは、マイクロソフトのPC内蔵ヘッドマウントディスプレー「HoloLens」をインターフェースに持ってきた点です。まだHololensは開発者向けの製品で、シンセ本体の3倍(3000ドル)もする高価なデバイスです。が、3DCGの映像に向かってジェスチャーすることでシンセを操作できるようになるのだ、というデモをNAMMショーでも盛んにしていたようです。

 ちなみにマイクロソフトはHololensをAR(Augmented Reality)ではなくMR(Mixed Reality)だと主張していますが、客観的な様相としては大差ありません。おもしろいのが実演動画です。

 本人に見えている世界と世間の目は違いますから、みなさんなにかに取り憑かれたようにもがいているようにしか見えない。奏者に見えている世界をスクリーンに投影しても、現実の奏者はなにもない空間でクネクネ動いているだけ。正直言って不気味です。

 でも、3DCGの実空間へのプロジェクションであるとか、観客全員にHMDを装着させるといった方法でこの不気味さが解決されたら、ステージパフォーマンスの手法としておもしろいものになるかもしれません。今後の進展を見守りたいものです。

 それはともかくデモ演奏を聴く限りエッジの効いた硬そうな音で、シンセのキャラクターとしても興味深い。国内販売の情報はまだありませんが、日本の楽器店に並ぶのが楽しみです。

サウンドハウスで取り扱いが始まっています

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