周長1600mのMRでさらに加速
ビームは光速の99.95%に!
MRは周長1600mの加速リングになっており、ここで30GeV(光速の99.95%)にまで加速させる。1周5マイクロ秒。ここでもグルグルと陽子ビームを周回させて加速、キッカー電磁石やセプタム電磁石でニュートリノ実験施設とハドロン実験施設に送る流れだ。
速度が上がるほど、加速するには規模が必要になるため、RCSよりも周長が長くなっており、また電磁石も長いものが増えているのが写真でもわかるだろう。
なお取材時、時間が足りなくなり1周できなかったので、また機会を作って踏破してみたいところ。今回はニュートリノビームラインへの分岐点までだ。
超高性能金属磁性体コア装填型空洞。設置前のもの
MRに入ったところ。青色のものが偏向電磁石。RCSのものと比べるとサイズが異なる。最大磁場1.9T、重量33tと世界最大級のもの
黄色の4極電磁石でビームを収束させている
電極。基本的に剥き出し
自転車で走ると楽しそうな広さ
真空バルブはフォーマットがあるのだが、場所によって微妙に異なる
左が設置された状態の超高性能金属磁性体コア装填型空洞
超高性能金属磁性体コア装填型空洞は最終段増幅器の裏側にあるため、ほとんど見えない。超高性能金属磁性体コア装填型空洞と最終段増幅器はセット運用で7台あり、1.67~1.72MHz駆動だ
超高性能金属磁性体コア装填型空洞を設置中だった
大変カッコよくてよろしい
すごい速そう
左に見えるものが、キッカー電磁石。横方向の力を与えて、ニュートリノビームラインへ陽子ビームを送る
陽子ビームには、キッカー電磁石によって横向きの力が加わっているので、セプタム電磁石で大きく曲げる
キッカー電磁石のひとつは、後付けで水冷パイプがあった
とても好みのコなのだが、詳細不明
左がニュートリノビームライン、右がMR周回ライン。5マイクロ秒の世界でビームを制御している
周長1600mであるため、各所に案内板があった
非常出口