スマートフォンの電池って1日持たせるのは結構大変ですよね。朝は満充電ででかけても、ハードに使えば夕方にはもう残量10%……なんてこともよくあるはず。
というわけで、誰もが使っているのがモバイルバッテリーなわけですが、これも毎日充電して持ち歩くのも面倒です。かといって、スマホのバッテリー切れのたびにコンビニでモバイルバッテリーを買うのもムダでしょう。
モバイルバッテリー専用レンタルマシーン「NRG GO」
モバイルバッテリーを使いたい時だけレンタルできる、そんなシステムをアメリカのNRGが開発中です。同社が現在アメリカの一部都市でテストしているのがモバイルバッテリーのレンタルマシン「NRG GO」。街中にこれを見かけたら、常に満充電のモバイルバッテリーを借りることができるのです。
NRG GOの画面は普段は広告などを流すこともできるとのこと。近づくと自動的にレンタル操作の画面になります。周りに見えるブルーのライト、これはそれぞれがカードサイズのモバイルバッテリーで、このサイズで最大30個がセットされています。ブルーの色は満充電の意味。しかし、この状態ではまだバッテリーを抜くことはできません。
画面の「借りる」「返す」から「借りる」を選び、メールアドレスを入力、バッテリーの種類を選びます。バッテリーにはケーブルが内蔵されており、microUSB、Lightning、30Pin(旧iOS端末向け)が選択できます。
なお、両面挿し対応のUSB Type-Cケーブル版は検討中とのこと。そして、クレジットカードを入れて、レンタル料金を支払います。料金はラスベガスのデモでは2ドル、200円程度です。
支払いが済むと、側面に挿さっているバッテリーのライトが一旦すべて消えます。その後、バッテリーのライトがひとつだけ点滅します。つまり、点灯しているバッテリーを引き抜けばよいわけです。なお、ほかのバッテリーは引き抜くことはできません。
このあたりの操作は、以下の動画でどうぞ。簡単にレンタルできることがわかります。
小さくても大容量なバッテリーが魅力
バッテリーはクレジットカードサイズ。若干厚みがあるものの、小型・軽量で持ち運びは苦にならないでしょう。
ケーブルはバッテリー本体にビルトインされています。ケーブルを持っていなくてもこのまま充電できるのが大きなメリットです。出力は2.1A、容量は4200mAhなので、スマホ1台を余裕で充電できます。
モバイルバッテリーを使い終わったら、画面から「返却」を選んで側面にバッテリーを挿すだけ。これでロックされ、レンタル終了です。そして、戻されたバッテリーはこの状態で充電が開始されるのです。
つまり、NRG GOそのものがモバイルバッテリーの充電器にもなっているのですね。もちろん次に借りる人が「借りる」を選ぶと、満充電になっていない充電中のバッテリーはレンタルされません。常に満充電のバッテリーだけがレンタルされるのです。
カバンの荷物をまたひとつ減らせるかも
実は、このような自動販売機方式のレンタルバッテリーは他社がアメリカの空港などで始めています。しかし、返却後のバッテリーはスタッフが回収し、再充電してまたマシンにセットする、という手間が必要でした。そのためコストが高くなり、ユーザーにとってあまりメリットのあるものではありません。
しかし、NRG GOなら、必要な時に常に満充電のバッテリーを借りることができるわけです。今後、設置場所が増えれば、アメリカ旅行時にモバイルバッテリーを持っていく必要も無くなりますね。ぜひ、日本などにも展開してほしいものです。
「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!
長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰〜山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!
「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!
→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰〜山根博士の携帯大辞典」を読む
★ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。
この連載の記事
-
第782回
スマホ
紙のような書き心地のタブレット「HONOR Pad 9 Pro」は学生に人気 -
第731回
スマホ
スマホ世界シェア4位をうかがう「Infinix」から激薄モデルや折りたたみが続々 -
第730回
スマホ
AQUOS R9 proのカメラ周りをドレスアップ! フィルター装着で広がるスマホの楽しみ方 -
第729回
スマホ
激薄折りたたみ「Galaxy Z Fold Special Edition」のケース3種類を試す -
第728回
スマホ
Xiaomi 14Tにフィルター装着できるMagSafeケース、香港の予約特典に登場 -
第727回
スマホ
Galaxyの2025年モデルがいよいよ登場「Galaxy A16 5G」が販売開始 -
第726回
スマホ
1700万円のシャオミ製スーパースポーツEV「SU7 Ultra」を広州モーターショーで見た -
第725回
スマホ
この冬一番の注目スマホ、超薄型折りたたみの「心系天下W25」がサムスンから登場 -
第724回
スマホ
駅名ごとGalaxy! クアラルンプールの「Samsung Galaxy駅」がスゴすぎた! -
第723回
スマホ
レトロデザインが可愛すぎる!? Nokiaケータイ風リュックの良さを知ってほしい! -
第722回
スマホ
iPhone 16発売直後の深セン、中国でも中古買い取りショップと転売が盛況 - この連載の一覧へ