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山根博士の海外モバイル通信 第310回

スマホの充電不足にレンタル式モバイルバッテリーはいかが?

2016年10月02日 10時00分更新

文● 山根康宏 編集●ゆうこば

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モバイルバッテリーもレンタルする時代

 スマートフォンの電池って1日持たせるのは結構大変ですよね。朝は満充電ででかけても、ハードに使えば夕方にはもう残量10%……なんてこともよくあるはず。

 というわけで、誰もが使っているのがモバイルバッテリーなわけですが、これも毎日充電して持ち歩くのも面倒です。かといって、スマホのバッテリー切れのたびにコンビニでモバイルバッテリーを買うのもムダでしょう。

モバイルバッテリー専用レンタルマシーン「NRG GO」

モバイルバッテリーレンタルマシン「NRG GO」

 モバイルバッテリーを使いたい時だけレンタルできる、そんなシステムをアメリカのNRGが開発中です。同社が現在アメリカの一部都市でテストしているのがモバイルバッテリーのレンタルマシン「NRG GO」。街中にこれを見かけたら、常に満充電のモバイルバッテリーを借りることができるのです。

大型モニターの回りにカードサイズのモバイルバッテリーが刺さっている

 NRG GOの画面は普段は広告などを流すこともできるとのこと。近づくと自動的にレンタル操作の画面になります。周りに見えるブルーのライト、これはそれぞれがカードサイズのモバイルバッテリーで、このサイズで最大30個がセットされています。ブルーの色は満充電の意味。しかし、この状態ではまだバッテリーを抜くことはできません。

「借りる」を選んで、支払いをすればバッテリーが外れる

 画面の「借りる」「返す」から「借りる」を選び、メールアドレスを入力、バッテリーの種類を選びます。バッテリーにはケーブルが内蔵されており、microUSB、Lightning、30Pin(旧iOS端末向け)が選択できます。

 なお、両面挿し対応のUSB Type-Cケーブル版は検討中とのこと。そして、クレジットカードを入れて、レンタル料金を支払います。料金はラスベガスのデモでは2ドル、200円程度です。

支払いが済むとバッテリーのライトが消える

レンタルできるバッテリーのみのライトが光るのでそれを抜く

 支払いが済むと、側面に挿さっているバッテリーのライトが一旦すべて消えます。その後、バッテリーのライトがひとつだけ点滅します。つまり、点灯しているバッテリーを引き抜けばよいわけです。なお、ほかのバッテリーは引き抜くことはできません。

 このあたりの操作は、以下の動画でどうぞ。簡単にレンタルできることがわかります。

小さくても大容量なバッテリーが魅力

レンタルされるカードサイズのバッテリー

4200mAhと余裕の容量

 バッテリーはクレジットカードサイズ。若干厚みがあるものの、小型・軽量で持ち運びは苦にならないでしょう。

 ケーブルはバッテリー本体にビルトインされています。ケーブルを持っていなくてもこのまま充電できるのが大きなメリットです。出力は2.1A、容量は4200mAhなので、スマホ1台を余裕で充電できます。

使い終わったら返却すると、自動充電される

 モバイルバッテリーを使い終わったら、画面から「返却」を選んで側面にバッテリーを挿すだけ。これでロックされ、レンタル終了です。そして、戻されたバッテリーはこの状態で充電が開始されるのです。

 つまり、NRG GOそのものがモバイルバッテリーの充電器にもなっているのですね。もちろん次に借りる人が「借りる」を選ぶと、満充電になっていない充電中のバッテリーはレンタルされません。常に満充電のバッテリーだけがレンタルされるのです。

カバンの荷物をまたひとつ減らせるかも

モバイルバッテリーはもう買う必要が無くなる?

 実は、このような自動販売機方式のレンタルバッテリーは他社がアメリカの空港などで始めています。しかし、返却後のバッテリーはスタッフが回収し、再充電してまたマシンにセットする、という手間が必要でした。そのためコストが高くなり、ユーザーにとってあまりメリットのあるものではありません。

 しかし、NRG GOなら、必要な時に常に満充電のバッテリーを借りることができるわけです。今後、設置場所が増えれば、アメリカ旅行時にモバイルバッテリーを持っていく必要も無くなりますね。ぜひ、日本などにも展開してほしいものです。

山根康宏さんのオフィシャルサイト

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