TBSのベンチャー支援が起こす若手社員の化学反応
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大手企業によるスタートアップ企業への支援が加速している。直接的な投資や協業だけでなく、ピッチイベントの開催、イベントへの協賛、インキュベーションプログラム、アクセラレータープログラムの実施など。大手企業は何を狙い、スタートアップ企業へと近づくのか。
TBS 第4回(最終回)
TBSグループのベンチャー支援事業を率いるとともに、スタートアップコミュニティーとの活発な交流を続ける、東京放送ホールディングス(以下、TBS)次世代ビジネス企画室投資戦略部の片岡正光担当部長。最終回は片岡氏のベンチャー支援事業に対する見解や、TBSグループのこれから目指すところについて、片岡氏に話を訊いた。
事業会社の経験のある起業家と組むとうまくいく
片岡氏はこれまでの経験から、事業会社としてCVCを運営する際の投資対象としては、事業会社もしくは大企業に属した経験がある起業家、またはそうした経歴を有する人材が役員として属しているベンチャー企業が適しているとする。
「実際、当社が出資しているベンチャーの起業家は皆、事業会社を経験していますので、お互いの意思疎通がスムーズにいくと感じています。それなりの規模の企業になると、どうしても意志決定に時間がかかってしまうケースもありますが、そうした組織の微妙な事情も理解してもらえるのも大きいです。お互いにスピードや時間軸が大きく異なるので、そこをお互いに合わせてもらえると、凄くうまくいきます」(片岡氏)
ただし、ベンチャー側が事業会社のリズムに合わせ過ぎてしまうと、俊敏性や柔軟性といったベンチャー本来の強みを失いかねない。
「そうした際に、経験のある起業家の場合、事業会社側に対しどこまでを妥協してもよく、どこからは妥協すべきではないか、そのボーダーラインの見極めも巧みなんですね」と片岡氏は言う。
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