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「誰かー!!」CPUとマザーボードに104万円もかけて作ったPCが起動しない

2016年07月02日 12時00分更新

文● ジサトライッペイ

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大紅蓮丸へXeon E5-2699 v4×2システムを移植開始

 という感じで、なんとかかんとかCPUとマザーボードを購入しました。ここまでは言ってしまえば余興。ここからが超真剣にことにあたらねばならないバチバチの「PC自作」です。CPUとマザーボードを買ってもうすでに貯金もない状態の僕は、お情けでお店からDDR4メモリーを8枚借りました。それでもPCケースや電源が足りない、じゃあ今持っている自作PCに入れちゃおうぜ!ということで、これまですでに160万円以上つぎこんできたマイプレシャス自腹自作PC“大紅蓮丸”への移植手術を敢行することに。

 そして、大紅蓮丸は水冷なので超慎重な作業が必要です。本来なら有休でも取ってゆっくり自宅でやりたい作業です。超不安です。しかし、ここでまたスタッフからの指示が出ます。「60分でお願いします」バカかおのれら。

ジャケットを脱いで本気モードの僕。急ぎつつも、大紅蓮丸のラジエーターやチューブをつなぐ特殊フィッティング“クイックリリース”の説明をしております。一見冷静に見えますが、今振り返るとつばさにCPUとメモリーを挿したマザーボードを持たせている時点で全然正気じゃなかったですね。高額パーツ&早組みは人を狂わせます。みなさんは絶対マネしないでくださいね。ゆっくり、慎重に、楽しんで、良いPCを作りましょう!

どうにかこうにか大紅蓮丸の移植が完了しました。その間、つばさは頑張ってる僕のために秋葉原でケバブを買ってきてくれたようですが、これ明らかに食べかけですね。やっぱりバカなんでしょうか。

 なんとか無事60分で移植手術が終わり、余裕を持っていざスイッチオン。しかし、ここで不可思議な現象が起きました。マザーボード上の電源ボタンやリセットボタンのLEDは光っているのにPOSTを示すQ-Code LEDが光りません……。通電しているのに電源が入らない。つまり、どうしたことか、マザーボードが起動を拒否しているということです。

慌てふためく僕とショータ。1個ずつ疑わしい箇所を指さし確認でチェックしていきます。それでも原因がわからない……。

そうこうしている内に無情のタイムアップ。つばさがおどけつつ延長するか聞いてきます。しかし、改めて写真に写る目の奥を見てみるとめちゃくちゃく心配しているときのやつでした。バカなんて言ってごめんね。

そして番組はクロージングに。会場に来て下さったお客様にはアスキーステッカーとアスキー腕時計をプレゼントさせていただきました。またのご来場をお待ちしております。

最後は久しぶりに発売した紙の増刊号、「週刊アスキー特別編集 2016夏の超お買物特大号」(表紙が貞子さんの超特別版です。お近くの書店、Amazonなどで絶賛発売中!)を宣伝し、番組は終了。顔は笑ってますが、心は無念でいっぱいでした。だって、104万円以上もした製品が動かなかったんですぜ……。

 こんな具合で、ジサトラニコ生出張in秋葉原は終了しました。しかし、悔しさのあまり、翌日の日曜日は朝から会社にひとりで追試験しました。あらゆるパーツを付け替え、検証した結果、やはり動作が怪しいのはマザーボード。さらに翌日、BUYMOREさんに持って行き検証してもらい、そこでもうまく動かず、一旦メーカー預かりとなりました。その結果、初期不良だったことが判明。うん、超久しぶりにくらいましたね。後日、BUYMOREさんから交換品を受け取り、そして、現在……

 ついに大紅蓮丸、移植完了です! タスクマネージャーでは元気に44コア/88スレッド動いてます! しかも、メモリーは返却していたので、秋葉原にDDR4-2133 16GB×4の2セット(合計128GB!)を買いに行きましたよ。10万5600円もしましたけど、もうここまできたら104万円使うも115万円使うもいっしょですもの。どっちもぱぱっと払えない額っすもの。なので、方法は詳しくは書きませんが、まあ、翌月からお金は、“ほのぼの”返していくことにします。

結局買ってしまったDDR4メモリー。CrucialのDDR4-2133で、16GBモジュールの4枚セット。秋葉原のPCパーツショップARKさんに残っていた最後の2セットに運命を感じて購入。本当はDDR-2400に挑戦しようと思ったのですが、8枚動作でクロックが落ちないか心配だったのと、在庫がなかったので断念。でも、よくよく考えてみると128GBで10万5600円って安いですよ。初めて大紅蓮丸作った頃からすると信じられほどですよ。

試しにCINEBENCH R15を回してみると、レンダリングセルの1コマ1コマがドットに見えるほど細かくなってました。さすが88スレッド、恐るべし。

ちなみに初回のマルチスレッドスコアーはまさかの5400cb超え。以前のXeon E5-2697 v2×2&DDR3メモリー64GB環境ではマックスでも3000cbぐらいでしたから、とんでもないジャンプアップです。ちなみに、現在Core i7最上位のCore i7-6950XでもTurbo Boost MAX Technology 3.0を効かして1850cb程度、Core i7-6700Kは880cb程度なので、いかに2ソケットXeonの最上位が異常かおわかりいただけるかと。ただし、これは奇跡の1回だったようで、その後スコアーは5000~5300ぐらいに推移しました。

なお、シングルスレッド時は114cbでした。最近のノートPCに入ってるCore i5が120cbぐらいですからね。普通に負けました。うん、まあここは多コアCPUの弱点ですよね。

 以上で、今回のレポートは終了です。大紅蓮丸もまだまだテストし足りませんが、つばさPCの後半戦もあることですし、そのへんはまた後日記事にしますのでお楽しみに!

 いやー、ほんっと自作PCっておもしろいですよね。

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