「SDIは最注力プロダクト」HCIアプライアンスの大幅拡充、販売パートナーも拡充
レノボ、SDSなど新製品大量投入でデータセンター事業を強化
2016年06月28日 11時00分更新
最注力製品はSDIプロダクト、エンタープライズ市場での存在感も高めていく
レノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 事業本部長の上原宏氏は、今年4月に発足したデータセンター・グループ事業本部(DCG)としての戦略をあらためて紹介し、これまでの取り組みと今回の発表の位置付けを説明した。
製品ポートフォリオの面では、顧客が求める“第3のプラットフォーム”に対応した“SDI(Software-Defined Infrastructure)ポートフォリオ”を展開していく。2014年のIBMからのSystem xサーバー移管以後、サーバーを中心に展開してきたが、今後は上述したHCIやSDS、SDNなどを含むSDIポートフォリオへと拡大していく。なお、SDNに関して今年3月、レノボはジュニパーネットワークスとのグローバル提携を発表しており、今後ジュニパーのSDNコントローラーである「Contrail」や、ジュニパーとの共同開発によるONIEホワイトボックススイッチの提供に取り組む方針。
また、国産サーバーベンダーと同等のサービス品質を目指し、今回、米沢ファクトリー・インテグレーション・センターにおける高付加価値サービスを開始した。保守部品供給などサーバー製品のサービスに関しては全国72カ所の拠点網を持つIBMに委託しており、第三者調査によるベンダー別のx86サーバー顧客満足度でも高いスコアを得ているという。
国内マーケティング施策である「Lenovo Together」プログラムでは、ISV/IHVとの提携を進めた第1弾に続いて、販売パートナーへの展開を開始した。今回、日商エレクトロニクスがLenovo Converged HXシリーズの販売代理店となった。なお、日商エレクトロニクスではNutanix製品も販売しており、独自に「データ保護」や「仮想マシンのセキュリティ強化」といった機能を付加したソリューション「Nutanix Plus」を提供しているが、このNutanix PlusをレノボのConverged HXにも適用する。
またレノボ・ジャパン データセンター・グループ事業本部 DCGソリューション本部 副事業本部長の橘一徳氏は、2016年度はエンタープライズ市場におけるレノボの認知度向上と、SDIプロダクトを主軸とした案件創出に強く取り組んでいくと語った。
「われわれレノボのこれからの最注力製品は、間違いなくNutanixやSDSなどのSDIプロダクト。おそらくレノボにとって、一番競争力のある製品がそれだ。ぶっちゃけて言うと、今からタワーサーバーやラックマウントサーバーでデルやHPE、富士通、NECなどに全面戦争をしかけても『砂漠に水を撒くようなもの』だろう。ただし、SDI製品ならば競争力のある製品とテクノロジーを持っており、人的な投資も強化していく予定になっている。Lenovo Togetherプログラムというマーケティングエンジンを通じて、どんどんSDIソリューションへの需要喚起、案件化、クローズをしていく、そういうビジネスサイクルを作っていきたい」(橘氏)
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