たまたまそこで育ってやっているだけ
―― でも、ライブのたびに東京までの移動、面倒じゃありません?
くっちー こちらからは行きやすいです。終電が早いので車で来ているんですけど、高速を使えば2時間くらいだし。
kawauchibanri 適度な距離感だよね。
―― 今度のアルバムにも「関東平野がここからぶった切られているのを毎日感じている~組曲」という曲がありますが、その距離感に特別な感情があったりしますか?
くっちー あるでしょ?
kawauchibanri うーん、あるかなあ。
くっちー あるって言ってたじゃん。最初の頃は地元であまり手応えが無くて、だから東京に通ってライブをしていて。その距離感というのは、よく言っていたよね、いろいろ考えたり。
kawauchibanri 今はもうなくなっちゃったんだよね。
―― あの、なんか、すっごく言いたくなさそうですね。
kawauchibanri 割と自分はあったんですよ、そういう都市との距離感というのは。東京へ簡単に行けちゃう距離だし、地元の人も「自分は田舎者じゃない」みたいな、そういうものを持っているし。もう過ぎ去っていってしまったものなので、いまは説明するのも難しいんですが、ありがちなものだったと思うんです。自分は違うんだみたいな。そんななんの根拠もないような……なんだろうなあ。
―― じゃあ、レペゼン足利みたいな感じは?
kawauchibanri レペゼンしたかったですね。でも、たまたま自分はそこで育って、たまたまこういうことをやっているだけで、そのどこかになにも必然性はないというか。いまでもハードコアとかヒップホップはそうだと思うんですけど、ローカルというものに対して強い思いがあって、そこに強い意味を見出している。自分らは、そういうものに憧れつつも、残念ながら熱い思いが地元にないし、かと言って覚めた目で見ることにも飽きてしまって。すごくフラットな気持ちなんですよね、現在は。
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