プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第14回
製品型番は「PDR-DR4BAY」!
最もお手軽に「Drobo」を体験するなら、Drobo(無印)はどうだろう?
2016年06月21日 11時00分更新
今度は、「Drobo(無印)」が来た!!
本連載では、Droboシリーズの魅力をお伝えするべく、Drobo 5D/5Nを中心にさまざまな角度から紹介してきた。前回、前々回は2回にわたって、Drobo Miniを紹介してきた。
・KAWAIIストレージがほしい? ならばDrobo Mini一択でしょ!
・小さいが高性能な「Drobo Mini」を使ってみよう
Drobo Miniは、Droboファミリーで唯一の2.5インチHDDを使用するモデルで、本体のコンパクトさが最大の特徴である。それに加えて、この連載のメインとして紹介してきたDrobo 5D/5Nなどと比較すると、低価格である点も魅力であった。
その辺りに関する記事を書きながら、「まあDroboで最も安いのは、Drobo(無印)なんだけどな」なんて思っていた。そうしたら、その気持ちがASCII.jp編集部に通じたのか、後日Drobo(無印)が送られてきた。もちろん「レビュー、しくよろ!」のメールが届いたのは言うまでもない。
今回紹介する製品はカタログ上の正式な名前が「Drobo」(型番は「PDR-DR4BAY」)であり、Droboシリーズの国内の代理店であるプリンストンの専用サイトでも、そのように表示されている。だがそのままの表記だと、Droboシリーズ全体を指す場合と紛らわしい。また、型番の「PDR-DR4BAY」では「親しみがわきにくい!?」ため、今回の記事では「Drobo(無印)」と表記している。その点をご承知おきいただきたい。お店で買う時は「ドロボむじるしを下さい」ではなく、「ドロボをください」もしくは「ドロボのPDR-DR4BAYをください」でOKだ。
Droboってなによ?
ずっと通して読んでいただいてる方には「またか」と言われてしまいそうだが、検索サイトやSNSから来てくださる読者のため「そもそもDroboってなによ?」から始めよう。Drobo(読み方は「ドロボ」)を一言で表せば、「とっても賢い外付けストレージ」となる。日本国内では、前述の通りプリンストンが代理店となっている。
Droboには複数のHDD/SSDを搭載できるが、パソコンからは1つの大容量のストレージに見える。「ああ、知ってる! RAIDとかそういうやつでしょ?」と思った方は惜しい! 詳細は後述するが、DroboシリーズはBeyond RAIDと呼ばれる技術を採用しており、複数のHDDを束ねて1つのストレージのように見せる点はRAIDと同じだが、RAIDよりも拡張性があり、より柔軟な運用が可能となる。
「なにそれ、難しそう」と思った方、大丈夫! ストレージに関する難しい知識がなくても、簡単に高機能を活用できるのがDroboシリーズの特徴だ。
Droboには、WindowsパソコンやMacに接続して使用するDAS(Direct Attached Storage)製品、ネットワークを介して接続するNAS(Network Attaced Storage)製品の2つの系統がある。今回取り上げるDrobo(無印)は、DAS型の製品となる。DAS型のDroboは、Drobo 5DやDrobo Miniといった製品がある
Drobo(無印)と他のDroboの違い
ではDrobo(無印)は、Drobo 5DやDrobo Miniとはどの辺が異なるのだろうか? 主要なスペックを表にまとめてみた。
機種 | Drobo(無印) | Drobo 5D | Drobo Mini |
---|---|---|---|
HDD搭載台数(台) | 4 | 5 | 4 |
HDDサイズ | 3.5インチ | 3.5インチ | 2.5インチ |
最大容量(TB) | 32 | 64 | 64 |
インターフェース | USB 3.0 | USB 3.0、Thunderbotl x 2 | USB 3.0、Thunderbotl x 2 |
キャッシュ用mSATA SSD | - | ○ | ○ |
サポートするOS | Windows 10/8.1/8/7/Vista(32/64bit)、Mac OS X 10.7以降 | ||
ファイルシステム | NTFS(Windows)、HFS+(Mac OS X) | ||
実勢価格(2016/06) | 約4万5000円 | 約11万円 | 約6万8000円 |
Droboシリーズのうち、個人向けDAS製品は上記の3機種となる。表を見ると、まずメインのDrobo 5Dがあり、それに対して搭載するHDDを2.5インチにすることで、小型化と低価格化を志向したのがDrobo Mini。さらにDrobo(無印)は、Thunderboltインターフェースやキャッシュ用のmSATA SSDを排したエントリーモデルという位置づけになっているのが分かるだろう。
Drobo 5DやDrobo Miniでは、Windowsパソコンに接続する際にはUSB 3.0、Macで使うにはThunderbolt、といった感じでインターフェースを使い分けていたが、昨今はMacにもUSB 3.0のインターフェースが用意されている。インターフェースはUSB 3.0のみというのはありだろう。Macで大容量の写真や動画の編集を行なうのであればThunderboltが安心としても、普段使いならUSB 3.0で十分快適に使えるだろう。
キャッシュ用のmSATA SSDについては、そもそもキャッシュなしでも十分高速であり、エントリーモデルであるDrobo(無印)なら省略するというのも正しい判断だろう。
このように「あると良いけど、必須ではないスペック」を省略した結果、Drobo(無印)はDrobo 5Dと比較して実勢価格で半額以下の約4万5000円(2016年6月現在)というお買い得プライスとなっている。テレビの通販番組のように「でも、お高いんでしょう?」と言われがちなDroboシリーズだが、Drobo(無印)はそうでもないと言えるだろう。
ぐっとお得な価格のDrobo(無印)だが、Beyond RAIDによる拡張性や柔軟性、そして専門知識なしでも使えるといった特徴は、上位機種とまったく同じだ。これがDrobo(無印)最大のポイントで、最小限のトータルコストでDroboの機能を実感できるというわけだ。
(次ページ、「DroboのキモBeyond RAID」に続く)
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