第2期叡王戦に羽生善治名人が参戦でどよめく
電王戦は、叡王戦によるトーナメントでプロ棋士代表が決まり、将棋電王トーナメントによってコンピューターソフトの代表が決まって、プロ棋士とコンピューターソフトが激突する場だ。そのプロ棋士代表を決める第2期叡王戦に、羽生善治名人がエントリーされた。叡王戦へのエントリーは棋士の意思なので、電王戦のことも考慮した上で参戦意思を決定したに違いない。
会見では川上会長に、羽生名人へ参加要請をしたのかとの質問が出ていた。もちろん参加してほしい旨は伝えていたようだが、広報の人に話を聞いたところ、エントリーリストを見たら羽生名人の名前があってビックリしたとのこと。NHKの番組の記者会見で、コンピューターと戦うことに関して言葉を濁していたのは、このことではないかと思われる。
もちろん、これで羽生名人とコンピューターの対決が実現するというわけではない。トーナメントを勝ち上がっていく必要があり、決勝までひとつも落とせない。現在四冠の身でもありかなり厳しいスケジュールだと思うが、将棋以外にも長けて興味ある分野は深く探求する羽生名人だけに、コンピューター将棋に関してもある程度研究はしているのかもしれない。
主催者側からしたら、電王戦に羽生名人が登場してくれるのが念願ではあるが、電王戦出場へ向けてレールが引かれるということはないなく、一局一局ドキドキしながら見守ることになるだろう。ファンもそんな気持ちで叡王戦を見るはずなので、昨年よりさらに盛り上がることは間違いない。夢の実現に一歩だけ近づいた。
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