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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 4月18日~4月24日分

日本企業のクラウド採用率は16.1%、製造業のデジタル化投資、ほか

2016年04月26日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、調査会社などが先週1週間に発表したIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えしています。

■[ユーザー動向]ユーザー部門が独自に持つストレージ予算の動向(4/18、IDC Japan)
・大企業群では、ユーザー部門が独自にストレージ予算を持つ割合が54.1%
・その予算が今後も増加するという回答は大企業、中堅中小企業とも約6割
・クラウドストレージサービスに支出している企業は2割弱

 国内企業対象の2016年ストレージ需要動向調査結果。IT部門ではなくユーザー部門が独自にストレージ予算を持つ理由として、「ビジネスニーズへの迅速な対応を可能にする」「ユーザー部門の業務知識が必要な案件が増加している」などが挙がっている。

ユーザー部門がストレージ予算を独自に持つ企業では、それが今後さらに「増加する」という回答が約6割

■[ユーザー動向]クラウドに対するグローバル意識調査(4/18、インテル セキュリティ)
・77%が「1年前よりはクラウドに対する信頼が高まっている」と回答
・ただしパブリッククラウドの機密データ保護を「完全に信頼している」のは13%
・クラウド導入における最大の懸念事項は「コンプライアンス」で72%

 米英仏独など8カ国での企業意識調査(日本は含まれない)。クラウド事業者は多様なセキュリティ認証を取得しつつあるが、その努力はまだユーザー企業の懸念を解消するまでには至っていないようだ。特に経営層(CxO層)に伝わっていない。

「上級管理者/経営層は、パブリッククラウドにある機密データのセキュリティリスクを十分理解している」と考える回答者は34%にとどまる(出典:インテル セキュリティ)

■[経営]世界の上場企業2500社におけるCEO継承調査(4/20、PwC)
・2015年にCEOが交代した企業は16.6%、過去16年間の調査で最高
・内部昇格者によるCEO着任、世界平均の77%に対し日本は97%と極めて高い
・新任CEOの平均年齢、世界平均の53歳に対し日本は60歳と高い

 世界の上場企業のうち時価総額上位2500社を調査。日本企業については、上述の項目のほかにも「新任CEOのMBA保有率は3%(世界平均30%)」「新任女性CEOは0%(世界平均2.8%)」など、特異性が目立つ結果となっている。

他企業での経験を持つ新任CEOの割合、世界平均74%に対して日本企業は24%と大きな違い(出典:PwC)

■[ユーザー動向]日本企業におけるクラウド採用率(4/21、ガートナー)
・2016年のクラウドサービス全体の採用率は16.1%、前年比+0.3%にとどまる
・いまだにサービス選択、移行システム選定など「基本の確認」フェーズだと指摘
・IoT、機械学習など、新たなクラウドサービスが採用を加速させる可能性

 「16.1%」の数字は、SaaS/PaaS/IaaS/プライベート/ハイブリッドなどを平均した数値。ただし全体を見ても個別に見ても、数字の伸びは非常にゆるやか。多くの企業は10年前と同じ議論を繰り返していると、ガートナーは厳しいコメント。

2012~2016年の、日本企業におけるクラウドコンピューティング採用率

■[産業]インダストリー4.0への企業投資は年間9000億ドル超(4/21、PwC)
・製造業のデジタル化、2020年までに年平均3.6%のコスト削減、2.9%の売上増を見込む
・日独では「生産効率改善や製品品質向上」、米国では「新たなビジネスモデル構築」が目的
・課題は、社内文化やビジョン、教育体制がデジタル化に対応していないこと、高度なデータ専門家の不足

 インダストリー4.0を実現するデジタル化について、世界26カ国の製造業2000社超を調査。自社内だけのデジタル化から、サプライチェーン全体のデジタル化へと進む。今後5年は日独米がリードするが、他の国(たとえば中国)でも同様にデジタル化が進むとも指摘。

アジア太平洋地域のみの結果。デジタル化により、2020年までに20%超の売上増を見込む企業が39%、同様に20%超のコスト削減を見込む企業が57%

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