Thermalrightのコンパクト
サイドフロー型「MACHO 90」
コンパクトサイドフロー型の最後を飾るのは、Thermalrightの「MACHO 90」だ。今回エントリーしたCPUクーラーのなかで、全高は唯一130mmを超えているが102(W)×127(D)mm、92mmファン搭載と、Micro ATXやMini-ITXマザーボードにピッタリな、コンパクト仕様になっている。
- 対応ソケット:LGA775/115×/1366、Socket AM2/AM2+/AM3/AM3+/FM1/FM2/FM2+
- 寸法/重量:102(W)×127(D)×135.15(H)mm/約552g(ファン含み)
- ファンサイズ:92mm
- ファン回転数:800~2000rpm
- 風量:~39.36CFM
- ノイズ:~27dBA
- 実売価格:5600円前後
- 製品情報URL:http://www.dirac.co.jp/macho_90/
「MACHO 90」は、空気抵抗を最小限に抑えた102(W)×102(D)×135.15(H)mmサイズのヒートシンクと6mm径×4本の銅製ヒートパイプ、92mmファンで構成。3製品のなかで最もヒートシンクサイズが大きく、ヒートパイプ数も多くなってる。
ヒートシンクの大きさ的に、CRYORIG「M9i」を上回る冷却性能を期待したが、残念ながら高負荷時のCPU温度は「TS15A」と同クラスで、「M9i」からはCPU最高温度が6度、平均が3.3度アップしている。静音面は高負荷時でも35.5dBAと「TS15A」を大きく下回るものの、「M9i」とは同じレベルとなった。
Core i7-6700K 定格クロック/アイドル時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 (平均) |
メモリー温度 (DIMM1/DIMM3) |
VRM 温度 |
M.2 SSD 温度 |
ファン 回転数 |
ファン 騒音値 |
|
24 ℃ | 26.8 ℃/25.5 ℃ | 29 ℃ | 42 ℃ | 778 rpm | 33.5 dBA | |
TS15Aより | -4 ℃ | -0.7 ℃/-0.5 ℃ | ±0 ℃ | +5 ℃ | -234 rpm | -1 dBA |
Core i7-6700K 定格クロック/高負荷時 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 (平均/最高) |
メモリー温度 (DIMM1/DIMM3) |
VRM 温度 |
M.2 SSD 温度 |
ファン 回転数 |
ファン 騒音値 |
|
65.8 ℃/77 ℃ | 40.3 ℃/37.8 ℃ | 51 ℃ | 51 ℃ | 1328 rpm | 35.5 dBA | |
TS15Aより | +5 ℃/±0 ℃ | +3.3 ℃/+2.5 ℃ | -1 ℃ | +4 ℃ | -2350 rpm | -17.1 dBA |
「M9i」と「MACHO 90」は
OC状態も試してみた
コンパクトタイプ3製品のテストはひとまず終了したが、CRYORIG初の小型サイドフロー型となる「M9i」と、老舗メーカーThermalrightの「MACHO 90」の冷却性能は、かなり気になるところ。
そこで「Core i7-6700K」をオールコア常時4.2GHz動作(倍率42倍固定)、コア電圧1.35Vにオーバークロックした状態でCPU温度などをチェックしてみた。
定格運用時と同じく、CRYORIG「M9i」のほうが、わずかに高い冷却性能となっている。ただ、「M9i」は搭載ファンの最大回転となる2200rpm近くまで上昇しており、騒音値も40.5dBAと高め。
「MACHO 90」も、最大ファン回転数はスペック最大値に近くなっているが、騒音値は37.1dBAに留まっている。この点をどう見るかが、どちらを選ぶかの分かれ目になるだろう。
第2回では、全高を30mm以下に抑えたモデルなど、ロープロファイルタイプ6製品を一挙にテストしていこう。
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