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2015年CPUクーラー最強王座決定戦(小型&薄型タイプ編) 第1回

小型&薄型タイプのCPUクーラー9製品を見極める!【第1回】

2016年03月22日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp

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 前年に発売された空冷CPUクーラーのなかから、これは! という性能の製品を選び出すASCII.jp恒例の「CPUクーラー最強王座決定戦」。全高が130mm以上あるCPUクーラー7製品の王座決定戦に続いて、小型&ロープロファイルタイプ9製品の決定戦の開幕だ。

2015年に発売された小型&ロープロファイルのCPUクーラー最強王座を決める! 第1回は小型クーラー編だ

小型PC自作に最適な小型&ロープロファイル編

 高い拡張性を備えるMini-ITX向けPCケースのNCASE「M1」や、COUGAR「QBX-KAZE」などの登場で、グッと身近になっているハイスペック&コンパクトなPC自作。昨年2015年は大型タイプの製品よりも小型&ロープロファイルタイプのCPUクーラーのほうが、多く登場している。

 小型&ロープロファイルタイプは、冷却性能に影響するヒートシンクサイズが小さくなるため、TDPが91Wの「Core i7-6700K」と組み合わせるのは厳しい製品もあるが、4000円アンダーの手ごろな価格帯の製品も多いので、コストを抑えて組むなら、コンパクト自作PC以外のユーザーも視野に入れておきたいCPUクーラーと言える。

 2015年版「CPUクーラー最強王座決定戦」の第2幕として、小型&ロープロファイルタイプの空冷CPUクーラーの頂点を見極めるべく、冷却性能や静音性をチェックしていこう。

小型&ロープロ仕様の9製品を
「Core i7-6700K」でテスト

 第2幕にエントリーするCPUクーラーの条件は、全高130mm以上となる大型タイプ7製品をテストした時とほぼ同じだが、今回は80~90mmクラスのファンを搭載しているコンパクトタイプや、全高が低いロープロファイルタイプを集めている。エントリーするCPUクーラーの条件は以下の通り。

  • LGA 115×対応(LGA 2011はオプション扱い)
  • 2015年12月下旬段階で販売を継続している
  • パーツショップで入手が比較的容易なもの

 なお、1製品だけ全高135mmの製品がエントリーしているが、これは幅や奥行きが約100mmと比較的コンパクトで、搭載ファンに92mmを採用しているためなので、ご了承いただきたい。

 「Core i7-6700K」やM.2 SSDのSamsung「SSD 950 PRO(MZ-V5P512B)」の使用など、テスト環境や計測条件は基本的に130mm以上のクーラーの時と同じだが、一部製品はオーバークロックでの負荷テストが厳しいため、「Core i7-6700K」の定格運用時のみでテストを行なっている。

 なお、DDR4-3000に対応した8GB×4枚セット品となるメモリーのG.Skill「F4-3000C15Q-32GRK」は、2枚のみを使用し、一般的なDDR4-2133で動作させている。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-6700K」
(4GHz/TB時4.2GHz、4コア/8スレッド)
マザーボード ASUS「Z170M-PLUS」(Intel Z170 Express)
メモリー G.Skill「F4-3000C15Q-32GRK」(PC4-24000)
グラフィックス Intel HD Graphics 530(i7-67600K内蔵)
SSD Samsung「MZ-V5P512B」(950 PRO、512GB)
電源ユニット Seasonic「SS-750KM」(750W/80PLUS GOLD)
OS Windows 10 Pro(64ビット)

LGA 1151最上位の「Core i7-6700K」。4コア/8スレッドで、定格4GHz、最大4.2GHzで動作

TDPは91W。CPU-Z読みで、4GHz動作時のコア電圧は最大1.280Vになっていた

Z170チップセットを搭載するASUS「Z170M-PLUS」。Micro ATX規格で、PCIe×4接続のM.2スロットをCPUソケットとPCIe×16スロットの間に装備している

システムドライブには、PCIe×4接続のNVMe対応SSDのSamsung「SSD 950 PRO(MZ-V5P512B)」を使用

 OS起動後5分経過した時点を「アイドル時」。CPUに負荷を掛ける「OCCT Perestroika 4.4.1」の「CPU:OCCT」テストを10分間(待機時間、開始時1分間、終了後4分間の計15分間)実行した際の最高温度や最大のファン回転数、騒音値を「高負荷時」としている。

 計測箇所と条件は以下の通りで、CPUに加えて、VRM、メモリー(メモリー搭載サーマルセンサー)、M.2 SSDの温度(S.M.A.R.T)、ファン回転数などをモニタリングソフトの「HWiNFO64」でチェックしている。また、CPUはテスト中の最高温度に加えて、「CPU:OCCT」実行中の7分~9分間の平均温度をログから求めている。

計測箇所

  • CPU温度(アイドル、平均、最高)
  • VRM温度
  • メモリー温度(DIMM1、DIMM3)
  • M.2 SSD温度
  • ファン回転数
  • 騒音値

計測条件

  • すべてバラック組み、マザーは水平に設置
  • 室温22度前後
  • 暗騒音32~33dBA
  • 騒音値はCPU位置からIOポート方向(マザーボードのPCケース取り付け時の排気ファン方向)へ30cmの位置で計測
  • シリコングリスは熱伝導率8.5W/m・KのArctic Cooling「MX-4」に統一
  • CPU、メモリー、M.2 SSDの温度、ファン回転数は「HWiNFO64」で計測
  • VRMはヒートシンクにサーミスタ式温度計デジタル温度計を貼り付けて温度を計測

CPUだけでなく、M.2 SSDとDDR4メモリーの温度も、モニタリングソフトの「HWiNFO64」で確認。メモリーはCPUソケット側からDIMM1/2/3/4になる

VRMの温度のみヒートシンク部にサーミスタ式温度計を貼り付けて計測している

騒音値はFUSO製デジタル騒音計「SD-2200」を使用して計測。CPUソケットの中心からI/Oポート側に30cm、ファン回転軸と同程度の高さで計測

グリスには、熱伝導率は8.5W/m・KのArctic Cooling「MX-4」を使用している

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