評価基準としてインテル製の
LGA 1151対応クーラーをチェック
ここからは2015年度版にエントリーした7製品の性能チェックを行なっていくが、まず手始めにSkylake対応をうたうインテル純正のトップフロー型CPUクーラーIntel「TS15A」(型番:BXTS15A)の性能を計測している。
「TS15A」は受熱ベース部の銅柱周りにフィンを配した円形ヒートシンクと、取り付けが超簡単なプッシュピンとおなじみの形状になっているが、全高は90mmと従来品からかなり大型化している。
大型化による冷却性能アップとインテル純正ならではの安心感はあるが、静音性に不安のある最大3850rpmの搭載ファンや、その他の製品も十分視野に入る5000円前後の価格が残念なところだ。
最大TDPが95WになったSkylake対応をうたうだけあって「Core i7-6700K」の定格運用時のCPU温度は最高77度、平均60.8度とまったく不安のない温度だ。
トップフロー&円形ヒートシンクで、CPUソケット周りのエアフローも問題ない感じで、VRM、メモリー、M.2 SSDの温度も気になるところはない。ただ、負荷テスト実行中の最大ファン回転数は3678rpmに達し、騒音値は52.6dBAと不安が的中……。
騒音値以外は問題ない定格運用時だが、オーバークロック時のCPU温度はファンPWMコントロール時、平均回転数の2400rpm固定時ともに最高90度オーバーと、微妙な数値になっている。
横幅が小さいPCケースにも取り付けられる全高90mmなので、全高130mm以下の小型タイプやロープロファイルタイプとの比較では、また違った評価になりそうだが、5000円前後の価格を考えると今ひとつと言えるだろう。
Core i7-6700K 定格クロック | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 (平均) |
メモリー温度 (DIMM1/DIMM3) |
VRM 温度 |
M.2 SSD 温度 |
ファン 回転数 |
ファン 騒音値 |
|
アイドル時 | 28 ℃ | 27.5 ℃/26 ℃ | 29 ℃ | 37 ℃ | 1012 rpm | 34.5 dBA |
高負荷時 | 60.8 ℃/77 ℃ | 37 ℃/35.3 ℃ | 52 ℃ | 47 ℃ | 3678 rpm | 52.6 dBA |
Core i7-6700K オーバークロック | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU温度 (平均/最高) |
メモリー温度 (DIMM1/DIMM3) |
VRM 温度 |
M.2 SSD 温度 |
ファン 回転数 |
ファン 騒音値 |
|
アイドル時 | 34 ℃ | 27 ℃/25.3 ℃ | 29 ℃ | 38 ℃ | 1303 rpm | 36.7 dBA |
高負荷時 | 71 ℃/91 ℃ | 37.5 ℃/35.8 ℃ | 52 ℃ | 44 ℃ | 3678 rpm | 52.6 dBA |
Core i7-6700K オーバークロック/ファン回転数2400rpm固定 | |||||
---|---|---|---|---|---|
CPU温度 (平均/最高) |
メモリー温度 (DIMM1/DIMM3) |
VRM 温度 |
M.2 SSD 温度 |
ファン 騒音値 |
|
高負荷時 | 72.6 ℃/93 ℃ | 39.3 ℃/36.8 ℃ | 53 ℃ | 47 ℃ | 40.3 dBA |
PWM時より | +1.6 ℃/+2 ℃ | +1.8 ℃/+1 ℃ | +1 ℃ | +3 ℃ | -12.3 dBA |
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