ハイレゾ音源用のNASにもなる
ハイエンドらしいオーディオ性能
音質面では、徹底的に作り混まれたシャシーや、オーディオ回路の作りでS/Nの向上などが図られているが、機能的にもかなりのレベルにある。
BDソフトの多彩なサラウンド音声の再生はもちろんのこと、ハイレゾ音源の保存・再生が可能。従来はリニアPCM音源(WAV、FLACなど)だけだったが、新たにDSD2.8/5.6MHzやALAC(アップルロスレス)の再生にも対応した。少々マニアックではあるが、ファイル共有サーバー機能も備えており、NASとしてPCやネットワークプレーヤーに保存したハイレゾ音源の配信も可能になっている。
このほか、BD再生時、オーディオ再生時には、不要なデジタル処理回路、未使用の入力端子を停止させ、不要なノイズの影響の低減を図る「インテリジェントローノイズシステム」も搭載。また、BDなどのディスク再生時は、HDDの停止、チューナーの停止、ファンの停止など、さらに不要な回路への電源供給をカットする「シアターモード」も備えている。
このほか、AACなどの圧縮音源にたいしては、失われやすい高音域成分を復元する「リ.マスター」機能や、好みの音質を選べる「真空管サウンド」機能を採用。4倍アップサンプリングを32bit精度の演算で行なうため、圧縮音源やCD音源もより質の高い音で楽しめるようになっている。
肝心のUltra HD Blu-rayソフトがないので、その凄さをレポートできないのは残念だが、とりあえず現行のBDソフトもいくつか見てみた。フルHDのBDソフトでも、その解像感の高さ、精密なディテール感には驚かされる。
特に精細さに関しては、最新の4Kテレビであっても、BDレコ側で4Kにアップコンバート出力した方が細かなディテールがよりよく出ていた。感心したのは色再現で、特に暗部の薄暗い部分の色が豊かで映画などもよりリアルな感触が味わえた。
音質も情報量が豊かなもので、サラウンド再生でも音場空間の広さが一回り大きくなったように感じる。解像感がたっぷりで音の粒立ちのよい再現はオーディオプレーヤーとしてもかなりの実力があると言える。
DMR-UBZ1の購入対象となるのは、4Kテレビまたは4Kプロジェクターのユーザーで、Ultra HD Blu-rayソフトに期待する人となるだろうが、Ultra HD Blu-rayがまだ発売されていなくても、画質・音質ともに徹底的にこだわりたい人にとっては見逃せないモデルと言える。
BDレコーダーも最新モデルは使いやすさの向上が著しい!!
各社の実力を総チェック
今回は大きな話題であるUltra HD Blu-ray関連を中心に紹介したが、次回はいよいよスタンダードなBDレコの実力を各社横並びで詳しくチェックしていく。
最新モデルでは録画予約や番組探しの利便性、再生時の便利機能が充実してきており、特に使い勝手がかなり向上している。そんな日常での使いやすさを項目ごとに厳しくテストしていく。使いやすいBDレコを探している人には必見だ。
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