スペックは必要にして十分以上。3万円台で購入できるHTC、ASUS、富士通のSIMフリースマホ3機種を比較している本企画。最後はスタミナをチェックして総合優勝を決める。さらにSIMフリースマホでも独自性を発揮できる機能があるのか、見てみよう。
ここまではZenFone Selfieとarrows M02がややリード
全4回にわたって比較してきた3万円台のSIMフリースマホ、HTC「HTC Desire 626」、ASUS「ZenFone Selfie」、そして富士通「arrows M02」の3機種だが、これまでの勝敗は、スペックでZenFone Selfie(関連記事)、スピードでarrows M02(関連記事)、カメラは引き分け(関連記事)という結果。
下記の表でも確認できるようにスペックだけなら、ZenFone Selfieが圧倒しているものの、他の2機種より若干高価なことと、実際に使ってみるとHTC Desire 626、arrows M02がスペックのわりには良い結果を出しているように感じられる。
HTC Desire 626 | ZenFone Selfie ZD551KL | arrows M02 | |
---|---|---|---|
メーカー | HTC | ASUS | 富士通 |
本体サイズ |
約70.9×146.9 ×8.19mm |
約77.2×156.5 ×3.9~10.8mm |
約68.9×141 ×8.9mm |
重量 | 約140g | 約170g | 約149g |
画面サイズ | 5型 | 5.5型 | 5型 |
画面解像度 | 720×1280ドット | 1080×1920ドット | 720×1280ドット |
OS | Android 5.1 | Android 5.0.2 | Android 5.1.1 |
CPU |
クアッドコア 1.2GHz |
オクタコア 1.5GHz+1GHz |
クアッドコア 1.2GHz |
ROM/RAM | 16GB/2GB | 16GB/2GB | 16GB/2GB |
メモリーカード | microSDXC | microSDXC | microSDHC |
LTE対応 周波数帯 |
バンド1/3/5/7 /8/19/28 |
バンド1/2/3/5 /6/8/9/18/19/28 |
バンド1/3/8/ 19/26 |
キャリアアグリゲーション | × | × | × |
VoLTE | × | × | ○ |
連続通話時間 | 541分 | 1386分 | 700分(VoLTE)/630分(3G) |
無線LAN |
IEEE802.11n (2.4GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11n (2.4GHz対応) |
テザリング | ○ | ○ | ○ |
カメラ画素数 | 1300万画素 | 1300万画素 | 810万画素 |
インカメラ | 500万画素 | 1300万画素 | 240万画素 |
防水/防塵 | ×/× | ×/× |
IPX5/IPX8/ IP6X |
ワンセグ連続視聴 | × | × | × |
フルセグ連続視聴 | × | × | × |
FeliCa | × | × | ○ |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | ○ | × | ○ |
Bluetooth | 4.1 | 4.0 | 4.1 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
Miracast | ○ | ○ | ○ |
SIM形状 | nanoSIM | microSIM×2 | nanoSIM |
バッテリー容量 | 2000mAh | 3000mAh | 2330mAh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | マカロンピンク、マリーンブルー | ホワイト、ピンク、アクアブルー | Black、White |
今回はスタミナ比較だが、バッテリー容量だけを見れば3000mAhのZenFone Selfieが最大だが、画面サイズが5.5型と大きいのは不利。他の2機種はバッテリー容量が小さいものの、画面サイズも5型と小さく、解像度も低いので消費電力は小さいと予想できる。このあたりの差がどう結果に影響するか。まずは動画の再生テストから。
YouTubeの2時間連続再生テスト
ZenFone Selfieがトップ!
いつものように最初はYouTubeの2時間連続再生テスト。それぞれ満充電にしたあと、音量は中くらいに設定し、Wi-Fiに接続、同じ動画を同時に再生し続ける。
画面の明るさは自動調整にしており、GPSも有効に。Bluetoothはオフにして、Googleアカウントは同じものでサインイン。電池の消費経過を見るためアプリの「Battery Mix」を使う。他の設定に関しては初期設定のままだ。
HTC Desire 626 | ZenFone Selfie | arrows M02 | |
---|---|---|---|
2時間視聴後の バッテリー残量 |
75% | 79% | 57% |
ZenFone Selfieが残量79%で1位。続いたのがHTC Desire 626。こちらも残量75%台なので、わりと長時間の動画を見ても平気そうだ。
だがarrows M02は残量57%でやや厳しい結果に。オートの設置でもテスト中はもっとも明るく見えたため、その影響があったかもしれない。テスト開始時点では有機ELディスプレーの特性かとも思ったが、バッテリー残量を見ると自動調整が明るめに振られていたのかもしれない。またテスト終了後に持つと、3機種のなかで1番温かったことも付け加えておく。
ちなみにオート設定で画面を1番暗く感じたのはHTC Desire 626。ほぼ同じだが気持ちやや明るく感じたのがZenFone Selfieだ。
予想外!? カメラ、Kindle、マップを
使い続けるとarrows M02の勝ち!
続いて複数の機能を使ったスタミナチェック。満充電後、最初にカメラを使い静止画を50枚、次に10分の動画を撮影する。次にWi-Fiを使いKindleアプリをインストール。そのまま電子コミックを1冊ずつダウンロードして読み終える。
最後にマップを起動し、30分間ナビを使い続けるのだが……今回はSIMを使ったテストは除いているため、外出するとナビが使えない。そのため室内でWi-Fiに接続し、30分間マップに現在地を表示し続けることにした。
HTC Desire 626 | ZenFone Selfie | arrows M02 | |
---|---|---|---|
カメラ撮影後 | 94% | 93% | 96% |
電子書籍1冊 | 87% | 87% | 90% |
マップGPS30分 | 83% | 81% | 83% |
なんと3つの機能で常にarrows M02のバッテリー残量が1位という展開。機能によって得意・不得意がハッキリしている。
続くのがHTC Desire 626。最終的にはバッテリー残量83%でarrowsに並んでいる。マップの表示はあまりバッテリーを消費しないようだ。3位になったのは先ほど1位だったZenFone Selfie。動画の再生と結果が逆に。ただし最終的にバッテリー残量81%だから、arrows M02と比べても、大きく引き離されているわけではない。
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