『ネットが生んだ文化(カルチャー)誰もが表現者の時代』監修者インタビュー
「ニコ厨の幸せはリア充に見られること」ドワンゴ川上量生会長
2015年11月22日 18時00分更新
角川インターネット講座シリーズなら
今の時点での“ネットの構造”がわかる
── 最後ハラハラしましたが、ニコニコの思想がよく分かるお話でした。そろそろ時間なのでこのあたりで……って、あれ?なんですか?
(書籍の編集者がニコニコしながら睨んでいる)
── ……あ、ああっ! そういえばこれ……書籍のインタビュー!
川上 あ~……ほとんどドワンゴの話になっちゃってますね。どうしましょう。
── (本を手にとる)さて川上さん、本は監修者としていかがだったですか?
川上 どれも面白かったですよ。「本歌取り」をテーマに「コピペは日本の文化」という話も面白かったし、ばるぼらさんも歴史の文化史の整理という点ですごく面白かった。あと、小野ほりでいさんも超面白かったですよ。インターネットを肌感覚で教えることのできる貴重な本ができたと思います。
── いつもマンガで見ている小野ほりでいさんが文章を書いているということ自体が珍しいですしね……どんな人に読んでもらいたい本だと感じましたか?
川上 ぼくらみたいに30代以上の人が振り返って『あ、やっぱり、ぼくらの感覚が正しかったんだな』と思える本ですね。ネットの構造がわかる、現時点での構造がしっかり切り出されている本だと思います。
── なるほど、川上さんが自身の考えを整理したように、わたしたちインターネット世代が自分たちの住んでいる世界がどうやってできているか知るために役立つ本というわけですね……いやーよくわかりました! 本日は本当にありがとうございました!
(書籍の編集者がまだニコニコしながら睨んでいる)
みんな買ってね! 角川インターネット講座
『ネットが生んだ文化(カルチャー)誰もが表現者の時代』
インターネット時代の新たなカルチャーとは。非リア、炎上、嫌儲、コピーの4つのキーワードでネットの精神風土を解説する。日本最大のネットメディア「ニコニコ動画」の川上量生が語るネットカルチャーの本質。
川上量生 監修
『ネットが生んだ文化(カルチャー)誰もが表現者の時代』
目次
第1部 日本のネット文化と精神風土
序章 ネットがつくった文化圏……川上量生 著
第1章 日本のネットカルチャー史……ばるぼら 著
第2章 ネットの言論空間形成……佐々木俊尚 著
第2部 ネット文化を支配する原理
第3章 リア充対非リアの不毛な戦い……小野ほりでい 著
第4章 炎上の構造……萩上チキ 著
第5章 祭りと血祭り 炎上の社会学……伊藤昌亮 著
第6章 日本文化にみるコピペのルール……山田奨治 著
第7章 リア充/非リア充の構造……仲正昌樹 著
■Amazon.co.jpで購入
角川インターネット講座 (4) ネットが生んだ文化誰もが表現者の時代KADOKAWA/角川学芸出版
この連載の記事
-
第16回
トピックス
日本人が知らないネットの常識をKADOKAWA角川歴彦会長と村井純教授が語る -
第15回
トピックス
サイバー戦争よりも怖い「敵意を増幅させる装置」としてのインターネット -
第14回
トピックス
なぜNetflixはとんがった企画に金を出せるのか? -
第13回
トピックス
ジョブズ亡きあと、インターネットはどこへ向かうのか 角川歴彦会長 -
第12回
トピックス
Makerムーブメント最前線~これまでの10年とこれからの10年 -
第11回
トピックス
夢を叶えるには現実を見よ TRONプロジェクト坂村健博士かく語りき -
第10回
トピックス
ネット民はネコ好き?「にゃんたーねっと」の真実 -
第9回
トピックス
コミュニティの未来とは? その疑問(=はてな)に近藤淳也氏が答える -
第8回
トピックス
「壁をどんどん壊していってもらいたい」インターネットの父と呼ばれて~村井純氏 -
第6回
トピックス
ネコとIoTの愛しい関係を考える「にゃんたーねっと」始まるニャ - この連載の一覧へ