時刻合わせは特殊な“ネジ巻きキー”が必要
それがまたいい雰囲気を醸し出す
歴史的な腕時計ではごくたまに見かけるが、ベルトを取り付けるラグが腕時計本体の下側にだけあり、いかついイメージではあるが、装着するための革ベルトのデザインや取り回しは極めてエレガントな方式を用いてスチームパンクらしさを打ち出している。
また、大きな筐体の中に既成のクォーツムーブメントを本体奥深くに配置してしまったために、時刻合わせを行なう際、簡単にリューズを引き出せない状態になってしまった。
しかし、デザイン優先の技術的シワ寄せをものともせず、時刻合わせのための特殊な“ねじ巻き”キーを作り、そのねじ巻きキーをベルトに取り付けてより雰囲気を加速するというウルトラCを実現している。
実際の時刻合わせでは、テスラ右側本体に埋没したリューズの頭を特別製のねじ巻きキーの頭で引っ掛けて引き出し、回転させる。操作にはほんの少しの慣れは必要だが、決して難しくはない。世界のブランド腕時計の中にはこれとほぼ似た仕組みを採用している高級腕時計も存在する。
日本でもこのようなおバカ系腕時計の登場に期待!
「センス良いですね!」と多くの人達から声がかかる、なぜか主張のない目立たない腕時計ばかりが流行する平成日本。極めて自己主張とアクの強いThinkGeekのテスラ腕時計がどれほどの人の心を掴むかは未知数だが、こういう腕時計を企画して実際に世の中に送り出す気概がなくなれば、腕時計産業もきっと衰退するだろう。
筆者はテスラを発売日に59.99ドル(約7200円)で購入したが、なんと速攻で使いたかったのでDHLのエクスプレスで日本まで送っていただいた。
そのために送料が本体価格に迫る41.74ドル(約5000円)もかかってしまった。腕時計を手に入れるために合計で101.74ドル(約1万2200円)も使ったことになる。
腕時計マニアには人気なのか、販社側の在庫リスクの極小化なのか、理由は不明だが、8月末に筆者が購入して以来、何度も品切れ状態になっている。
しかし昨今、この価格でこれだけ楽しめるモノはそれほどないだろう。あっぱれテスラ! これを軽く抜き去るおバカ系腕時計が日本から登場することをぜひとも期待したいのだが……(^_^;)
今回の衝動買い
アイテム:「Tesla Watch」
価格:直販サイトで59.99ドル(約7200円)
+日本までのDHL送料:41.74ドル(約5000円)
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
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