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儲ける店の常套手段「松竹梅の法則」で客単価アップ

2015年10月01日 10時59分更新

文●株式会社いつも.

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「売れるECサイト」は何をやっているのか? 7000社超の実績を持つEC支援集団「いつも.」のコンサルタントが、ECサイトの売上アップに欠かせない戦略・戦術・施策を119本の「鉄則」としてまとめた書籍ECサイト[新]売上アップの鉄則119 オムニチャネル時代の集客から接客までから、現場ですぐに使えるノウハウを厳選して紹介します。

圧倒的な強さを誇る大手ECへの対抗策は、「高単価・高品質」の商品をそろえ、着実に利益を増やしていくこと。売りたい高単価品を「竹」、超高価品を「松」、売れ筋価格品を「梅」とする「松竹梅の法則」が効果的です。

中小は大手の戦略を追従せず、増益ゾーンに注力

大手ECは、大量の商品を仕入れ、より安く、より早く届けることに力を注いでいます。これは資本力があってこそ成せる技で、中小ECサイトは同じ戦略で対抗できません。また、安くて高品質な独自ブランド(PB) 商品の市場も大手が占拠しているので、中小ECが入り込むのは大変です。

中小のECが利益を残しつつ事業を拡大するには、「高単価・高品質」を売りにした、「プレミアムゾーン商品」の販売量を増やすしかありません。

超高級と売れ筋の間に高単価品を

「プレミアムゾーン」とは、確実に利益を増やせるゾーンのことで、意図的にラインナップすることで「売れる商品」へと変えられます。例えばアパレルで、売れ筋の「4800円のカッターシャツ」よりも、「9800円のカッターシャツ」の販売量を拡大し、利益を増やしたいとします。もし「4800円」と「9800円」の2商品しかなければ、「4800円」の方が売れる率は高くなります。

そこで新たに「2万9800円のカッターシャツ」を加えてみます。すると、途端に「9800円」が売れ出します。異なる価格帯の商品を3つ並べて、サイト内に比較軸を作り、真ん中を買ってもらう。これが、「松竹梅の法則」です。

「松竹梅の法則」は、本当に売りたい価格帯の高級品(竹)を真ん中に置き、超高級品(松)と売れ筋価格品(梅)で挟むことで、お客さまの関心を自然と、真ん中の「竹」に持っていくことができます。

価格の「幅」を広げることは、自社サイト内での比較を促すことにもなり、結果として、競合店に行かせない効果もあります。商品ラインナップが少ないと「もうちょっと他も見てみたい」という欲求を生み、他店へ送客してしまう恐れがあります。自社サイト内で上から下までそろっていると、サイト中で比較検討がしやすいので、ほかものぞいてみようという気持ちを抑えられるのです。

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