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LTVを最大化するネット通販のシナリオ設計とは

2015年11月02日 10時59分更新

文●株式会社いつも.

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「売れるECサイト」は何をやっているのか? 7000社超のEC支援実績を持つ「いつも.」のコンサルタントが、売上アップに欠かせない戦略・戦術・施策をまとめた書籍ECサイト[新]売上アップの鉄則119 オムニチャネル時代の集客から接客までから、現場ですぐに使えるノウハウを厳選して紹介します。

効率的に売上と利益を獲得していくためには、リピート購入が不可欠です。リピート購入を促すには、初回購入から2回、3回へと購入を重ねてもらうための流れを販売シナリオとして作る必要があります。

利益を得るには販売シナリオが必須

新規客向けの初回購入商品(集客商品)は、格安で販売することが多く、いくら売れても大した利益にはなりません。もちろん、店を知ってもらわないことにはリピート客になりようもないので、初回購入商品を用意するのは正しい戦略です。とはいえ安売りだけでは利益を圧迫していくので、初回購入のお客さまに通常商品も購入してもらい、利益につなげていく必要があります。

リピート購入に必要なのは、お客さまをリピート購入へと導く販売シナリオです。あらかじめ、2回目、3回目の購入を想定した商品を作っておき、販促と計画的に連動させていくことが大切です。

お試し商品で集めてギフトで稼ぐ

販売シナリオの例を1つ挙げましょう。調味料の製造販売を手がけるあるメーカーのECサイトでは、主力の「液体だし」で「お試し品」→「本品」→「ギフト」という販売シナリオを作って販促を仕掛けています。

液体だしは、鍋物やうどんなどの暖かい料理で使われる調味料ですので、冬に消費が伸びる商材です。同社では1年の中で、秋口の販促にもっとも力を入れています。具体的な販売シナリオは次のようになります。

  1. シーズン本番へ向けて新規のお客さまを取り込むため、9月に、集客商品である「350ml×2本で1800円のお試しセットの大型販促を展開する
  2. 1.で獲得した新規のお客さまに対し、10月に、本商品へ引き上げるための施策を講じる
  3. 11~12月にかけて、お歳暮(ギフト)の購入を促す施策を投じる

ステップを重ねるうちに、利益率の高い商品へと誘導していき、最終的にもっとも利益率の高いギフト商品を購入してもらう、秀逸な販売シナリオです。

浴衣から福袋まで導くシナリオ

もう1つ、優れた事例を紹介しましょう。20〜30代の女性向けアパレルのECサイトの事例です。同社は、夏〜冬にかけて「浴衣・水着」→「ブーツ・アウター」→「福袋」と展開する販売シナリオを組んでいます。

  1. 夏前に、浴衣と水着を集中的に販売し、顧客リストを獲得する
  2. 秋口に、ブーツやアウターを案内して、商品を買ってもらう
  3. 新年に、福袋を販売して、利益を確保する

このサイトも3回目で利益を得ることを目指し、商品と販促を連動させています。安価で利益の薄いものの数が出やすい夏に仕掛けて、冬にしっかりと刈り取る作戦です。

このように、初回購入商品だけでなく、2回目、3回目に「売っていきたい商品」「利益を出したい商品」を考え、導くためのシナリオを作成しましょう。

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